3526 心斎橋での事件で思う

物思いに耽る(雑感)

大阪、心斎橋で痛ましい事件が発生した。

刑期を終え出所した直後の男が、自殺しようとナイフを買ったものの、死にきれず、「他人を殺せば死刑になる」と“思い込み”、無関係な2人を刺殺した事件だ。

そもそも、自殺目的でナイフを買う時点で、もはや本気で自殺するとは思えない。

ナイフを使って自殺するためには、相当な強い意志が必要で、ナイフは自殺に一般的な道具(…という表現は変だけど)ではない。

最初から人を刺すのが目的で、自殺するとか、死刑になるというのは、“おまけ”に過ぎない。

だから、「死にたいならひとりで死ね」という意見は、的を射ていないと思う。

ただ、この事件のような“人を殺せば死刑になると思って”という犯行動機は、死刑制度がある限りなくなることはない。

死刑は、究極の刑罰のはずなのに、まさか、これを“志願”されてしまうとは、誰が思っただろうか?

そうなってくると、死刑が犯罪の抑止力になり得ないのではないかという意見も出てきそうだけど、それは違うと思う。

おそらく、“人を殺せば死刑になると思って”という人は、人を刺したり殺めたりすること自体が目的であり、理由なんてどうでもいいのだ。

仮に死刑が廃止になって、出所なしの終身刑が最高刑になったとしても、“人を殺せば終身刑になると思って”という理由に変わるだけだろう。

これからも、一部の例外を除いて、死刑は抑止力になり得ると思う。

Posted by ろん