電車は顔/五十川 晋一
電車は顔 歴史に残る名車両の軌跡 五十川 晋一 東邦出版 2011-04-22 |
人の顔つきに好き嫌いがあるように、電車にも同じことが言える。
「電車は顔」という本書のタイトル通り、電車で一番最初に気になるのはやはり前面の表情だと思う。
僕もやっぱり気になるので、写真が趣味というわけではないが、これまでたくさんの電車の表情を撮ってきた。
普段あまり載せる機会がないので、今はもう見ることのできない、すでに引退してしまったか、都内で主役の座から降りた電車たちを載せてみる。
▲東海道・山陽新幹線100系 |
▲京葉線103系 |
▲常磐線103系 |
▲中央・総武緩行線103系 |
▲青梅線103系 |
▲東急世田谷線デハ150型 |
▲中央線201系 |
▲京浜東北線209系 |
▲川越線103系 |
▲東海道線113系 |
▲常磐線415系 |
▲東海道・山陽新幹線500系 |
▲東葉高速鉄道1000系 |
▲東京メトロ東西線5000系 |
▲京王6000系 |
▲都営三田線6000系 |
僕が好きな表情は、貫通扉(ドア)付きで、完全に左右対称…というものだ。
だから、新幹線とか103系などは、表情の面からいったらあまり好きではない。
たとえば、ここで載せた中でいえば、113系や415系がいい。
なぜと言われても、説明がつかないけど、そういうものなのだ。
本の紹介が、自分のタイプの紹介に変わってしまったが、本書の著者も「個人的には昨今のインダストリアルデザイナーが生み出す顔よりも、旧来の設計者が生み出した往年の車両の方に惹かれるものが多い」というが、まったく同感。
電車の設計者たちは、さまざまな厳しい条件の中で、何十年にも渡って使い続けられ、その間、万人受けするデザインを考えぬいてきたのだ。
そんな設計者の思いを、電車の表情から感じ取れるようになってくれば、もうあなたは、鉄道趣味に足を踏み入れたとも言える…なんて。
本書では、JR(国鉄)、私鉄問わず、数々の電車の正面からのイラストと簡単な紹介、著者と電車との出会いのエッセーなどが載っている。
とにかく、ひたすら電車の表情を眺めてるだけで、楽しい人にはたまらない一冊。