どんな仕事も楽しくなる3つの物語/福島 正伸
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どんな仕事も楽しくなる3つの物語 福島 正伸 きこ書房 2008-03-28 |
この本の著者が大学卒業前に悩んだこと…それは…
- 何のために、就職するのか?
- 何のために、働くのか?
- 自分は、何をしたいのか?
- 何のために、生まれてきたのか?
…ということだったそうだ。たしかに、誰もが一度はそんなことを考えると思う。
しかし“考えるだけ”で、具体的な行動に移すということはしないものだ。著者の場合、せっかく就職した会社を辞めて、自分で会社を興すという行動に出る。
その段階で、普通の人とは違うなぁ…と思ってしまう。
「駐車場の管理人」「タクシー運転手」「ペンキ屋」という、著者が出会った3つの事例から、仕事や人生を輝かせるヒントを紹介する。
仕事を楽しく感じるためには、その仕事を「何のためにしているのか?」「どんな意味があるのか?」を考える必要があるという。
そして、どんな仕事であっても、それをおもしろく感じたり、感動を感じたりすることができると著者は言う。
なるほど、そういうこともあるかもしれない。
考え方を変え、それが気づきとなり、気づきが、実践につながるという展開になるのだけれど、このあたりで、軽い違和感を覚えた。
…というのも、気づいてはいるけど、それを行動に移せないのが問題なのではないか?と。
どうしたら行動に移せるのだろう?
- チャンスにできない出来事はない。チャンスにしなかった人がいるだけ。
- 次のチャレンジは、常に過去最高の成功確率。
- 上司が自分を怒るのは常に自分の成長を願ってのことだ
こんな感じの記述を見ると、物事の受け止め方を、どれだけポジティブに考えられるか?に尽きるのかもしれない。
でも、心からそう思っていないと、たいていの場合は、前向きな気持ちは萎えたり、折れたりするもの。
その結果、行動は継続しにくくなると思うが、このあたりはどうしたらいいの?という解は、自分自身で見つけなければならないようだ。
とても興味深く、役立ちそうななこともたくさん書かれていたが、要は、受け止め方次第…ってことでまとめられてしまった感じがして、仕事を楽しく感じる…って難しいんだ…と、むしろハードルが上がった気すらしてしまった。