2465 微妙なバランス

社会・政治・事件

秋葉原という身近な街で起きたあまりに痛ましい事件。

事件を聞いて、ただ呆然とするしかなかった。

台風や地震などの自然災害は発生を止めることができないまでも、あらかじめ対策をすることで被害を最小限に抑えることはできる。しかし、今回のようなことは、もはやどうしようもない。

「生活に疲れた」
「世の中が厭になった」
「(殺す相手は)誰でも良かった」

似たような無差別に人を襲う事件は、土浦とか品川でも起きたのは記憶に新しい。いずれも、あまりに身勝手な、常識的に考えて、動機がはっきりしない事件ばかりだった。

これまで、こうした連中は“特別”と切り分けてしまっていたが、もしかするとそうではないのかもしれない。

ごく真面目でふつうだった男が、突然変貌する。いやその要素は持っていたのだろうが、それを周囲には微塵も見せない。そしてある時突然それが現れる。

たくさんの人たちが行き交う街中で、トラックを暴走させ、ナイフを振り回したら、当然だけれど、今回のような事件は、誰でも簡単に起こすことができる。これまで起きていないのは、誰も起こしたことがなかっただけのことだ。

世の中はなんと微妙なバランスで秩序が保たれていることか!

犯人は死刑もいとわないのだろう。きっと死刑ですら抑止力にならない。どんな刑罰をもってしても、犯人はそれを受け入れてしまうだろう。

被害に遭われた方、そして遺族となってしまった方、その関係者の方々の無念さを察するたびに、やりきれない思いでいっぱいになる。

こうした事件は、確率上どうしても発生してしまうものだと割り切るしかないのだろうか?
何を信用したらいいのだろうかか?
微妙なバランスに頼って生きていくしかないのか?

Posted by ろん