2464 青木ヶ原樹海ネイチャーガイドツアー

旅行・見学・イベント

JR東日本が主催する「青木ヶ原樹海ネイチャーガイド」ツアーに行ってきた。

新宿駅7時30分発あずさ3号で大月駅まで行き、そこから富士急行に乗り換えて終点の河口湖駅まで。そこからさらにバスに乗り換える。そのバスの接続が悪く、30分以上も待たされたが、ぶらぶらと駅やその周辺を見て回るというのも悪くない。ようやく来たバスに乗り込み、集合場所の「西湖野鳥の森」には11時ちょっと前に到着。


富士急行に乗り換えたのに車両はJR

ようやく着いた河口湖駅


雲の中から富士山が見えてきた

ネイチャーガイドツアーは、11時45分に出発。今回ネイチャーガイドとして案内してくれるのは、コッコさん。外国人の方も案内することがあるそうで、多くのガイドは各自ニックネームを持っているらしい。コッコさんを先頭に、今回のツアーで一緒に歩くことになった2人とあわせて、5人で回ることになった。

コースは、青木ヶ原樹海を縦断?横断し、富士山を一望できる紅葉台というところに登って、さらに富士山麓の溶岩洞穴では最大規模である西湖蝙蝠穴を見学するという約6kmの道のり。

何も知らなければ、素通りしてしまいそうな場所でも、ガイドと回ることで、さまざまなことを教えてもらえるのが楽しい。


信じがたいが食べられるらしい

まさに、ユウレイっぽい

倒木の根の部分に隠れるようにして生えていた、きのこ。こんなに目立つ鮮やかな色なのに、教えられるまで全く気付かなかった。

ギンリョウソウ。腐生植物の代表的なものらしく、これも教えてもらうまで気付かなかった。光合成しないので透明な白。これが生えてくるためには、有機物が必要ということで、なんらかの動物の糞とか死体があるのだそうだ。別名「ユウレイタケ」とも言われているのもわかるような気がする。


遊歩道に沿って歩けば安全

動植物を守るためにも道を外さないように

青木ヶ原樹海を縦横に走る遊歩道には、さまざまな溶岩を見ることができる。手の甲を指で押し出すとしわができるのと同じ理屈で、どろどろに溶けた溶岩が押し出されて固まったのが「縄状溶岩」や溶岩が大木の周りに流れてきて木が燃え尽きてしまったあとにできたのが「溶岩樹型」などを見ることができた。


縄状溶岩

溶岩樹型

竜宮洞穴は、全長100m弱の溶岩洞穴で、大きく口を開けた洞穴の中には龍神が祀られていて、古くから雨乞いのためにたくさんの人たちが訪れたという。洞穴の中に入ってみると、空気がひんやりしている。もっと奥の祠(ほこら)あたりまでくると、ひんやりどころか寒さすら感じる。足元を見たら氷が張っていた。寒いわけだ。夏でも氷が溶けないそうだ。


隣にある入口は危険なため立入禁止

かつては氷の池があったという

ツアーの終わりあたりで、青木ヶ原樹海での自殺について話題になった。今回歩いてきたところでも何人もの自殺者が発見されているらしい。意外と遊歩道から距離が離れていないところで見つかることが多いものの、樹海独特の地形と状況のためになかなか発見されないのだという。

ネイチャーガイドツアーは満足して終えることができたが、帰りが大変だった。時刻表通りにやってきたバスは満員。バスは“レトロ風”に改装されているせいか、つり革が少なく、つかまるところがあまりなかった。途中の停留所でさらに乗客が乗ってきたため、僕はバスの奥に押し込まれてしまう。ついにはつかまるところがなくなった。バスの奥はなぜか天井が低くなっていて立っていることすらできずにしゃがむしかなかった。

青木ヶ原樹海を歩いたことも疲れてしまったが、この帰りのバスのせいで疲れにとどめを刺された感じ。電車で行く旅行は好きだけれど、今回のようなことがあると車の方がいいかなぁ…なんてちょっと考えてしまう。


コースの途中で登った紅葉山からの富士山

帰ってきてから写真を見直してみると、歩いているときには気付かなかった疑問や質問がいろいろわいてきた。時間をおいてからまた行ってみたい。

Posted by ろん