2248 売れない理由は?
こんなニュースを見て、気になることが連鎖反応的に出てきた。
日本人の海外旅行者数は昨年、史上2番目を数えたものの、ピークだった00年と比べると20代が約120万人も減るなど若年層の海外旅行離れが目立ち、代わって40~60代男性のビジネス需要が大幅に伸びたことがJTBのまとめで分かった。若者の消費支出が携帯電話やパソコンなどに向かい、海外旅行への興味が薄れているとの指摘もあり、旅行各社は学生を対象とした卒業旅行の販売を強化するなど、需要掘り起こしに懸命だ。
「支出が携帯電話に向かってしまい売れなくなっている」という傾向は、旅行に限らず、自動車でも似たような状況で、中高年層にはよく売れているのに、いわゆる若者層は低下傾向を示しているという。確かにそういう動きはあるだろうな…と思いつつ、他にもあるかなとちょっと調べてみたら、ビールなどでも同じようなことが言われていた。
上半期ビール類出荷最低、若者のビール離れか (J-CAST)
この期間中には新商品が次々登場したにもかかわらず、出荷量は現行の統計が始まった1992年以来過去最低となった。携帯電話やインターネット関連への支出が増えたことなどから若者のビール離れ、酒類離れが進んでいるとの指摘もある。
で、ふと気になったのだ。どちらの記事も、支出の先が携帯電話に加えて「パソコン」とか「インターネット関連」という文字が見られるということだった。
「これって本当?」と思う。パソコンはどんどん安くなっているし、そもそもパソコンがここ最近そんなに売れていると聞いたことはない。それに、インターネットはそもそも定額であって支出もたかがしれている。
もっと考えてみると、携帯電話すら、最近は定額の動きが加速しているし、割引も熾烈だし、以前に比べたらどんどん安くなっている。実際に、1契約当たりの月間収入であるARPU(1契約あたりの月間収入)は毎年どんどん落ちている(参考)。
そうなると、そもそもこの主張自体がおかしくないだろうか?
とりあえず売れている携帯電話とかそれにかかわっていそうなもの(パソコンとかインターネットとか)に、売れない理由を押しつけているだけなんじゃないだろうか? …なんていう気がしてくる。
売れない理由はもっと別のことにあるんじゃないのだろうか?これがきちんと分析できないようであれば、売れるようにはならないと思う。 …なんて、僕の日常生活にはあまり関係ないのに、やたらと話が長くなってしまった…。