665 当事者と部外者

定点観察

正直意外な結果だった。確かに何らかの確証があったのだろうけれど、11人全員の拉致を認めた上で謝罪するということに単純に驚いた。今までの北朝鮮では考えられない結果となった。そのこと自体にびっくりしたので、ニュースを聞いたときには、これで国交正常化によいきっかけとなって、何か良い展開が見えてくるのではないかと単純に思った。「8人死亡、4人生存」という事実を知った瞬間でさえ、そう思った。◆自宅に帰ってからテレビを見た。その拉致された家族たちの悲痛な叫び声を聞いてはっとさせられた。何の罪もなく突然拉致された上、どういう理由か分からないまま、異国の地で命を落としてしまったという事実。当事者と部外者とでは、ここまで印象が変わってしまうものなのか。拉致された日本人の家族たちは、国交正常化再開方針の撤回を求めているというが、対話を閉ざしてしまうのではなく、言ってみれば「プライドを捨てた」北朝鮮の態度は評価しつつ、引き続き、事件の全貌をはっきりさせて欲しい。ここで禍根を残すと、将来、双方に悪い影響を及ぼすのだから。当然、第二次大戦の補償についても同じことは言えるけれど。

Posted by ろん