7630 2024年11月の五反田TOCビル
延期していた建て替えが決まってテナントが完全撤退、2024年3月に営業終了した五反田TOCビルは、翌月まさかの建て替え再延期が決まった。
ビルは、取り壊しを予定していたため、検査やメンテナンス、リニューアルが行われ、今年9月から事業再開となった。
テナントが完全に退去したあとの再開ということで、やはり元のようには戻ってないと聞く。
実際にどんな感じなのか、現在の様子を見に行ってみた。
まず、ビルの周囲をぐるっと回ってみた。前回は、閉館直前の様子を見に来たのに、まさか、閉館しないTOCビルを観に来るとは思ってもみなかった。
パッと見る感じでは、前回の雰囲気とさほど変わらず。
閉館を控えて、テナントの撤退が進んでいたので、すでにほとんどのフロアがガラガラだったからだ。
でも、よく見れば、けっこう変わっている。
レストランはキッチンカーとなり、空きスペースは休憩スペースになっている。
国道1号線(桜田通り)に面した”フロントビル”は、全室空室のような感じ見える。
館内に入っても活気はない。”ひとけ”がない。
開館して時間が経ってないのもあるかもしれないが、そもそもテナントがいない。
巨大なビルではあるが、特にイベント等もなく、ほとんど人の気配がない。
最上階の13Fへ行ってみる。
最上階はイベント用のかなり広いスペースがあるが、真っ暗だった。
前回は行けた屋上へは行けなくなってしまっていた。
階段を使って12Fへ。
フロアマップがあるが、ここもテナントが入っていない。
一時休館してリニューアルをしたせいか、それぞれのフロアのエレベーターホールを見る限りでは、綺麗な感じだったが、一部、何か取り外されたようなところがあった。
見に行ったときにはわからかなかったが、あとから前回訪問したときの写真と見比べたら、ここにはフロアの案内があったようだ。
フロア面積がとても広いビルではあるが、テナントがいないので、エレベーターホールや廊下から本来は見ることのできない外の様子まで見えてしまう。
本来テナントが入っていれば、見ることはできないはずだ。
どのフロアも同じ感じ。
階段室の扉の色を変えているところなどは、ちょっと洒落ている。
こういう余裕があった時期もあったんだな…と思いつつ、少しずつ階段で降りていこうと思ったが、鍵がかかって出られないフロアが続出。
テナントが入ってないからなのか?単に階段での出入りを止めているだけなのか…。
前回はこういうことはなかったから、少し戸惑う。
テナントが入っていないビルというのは、どこを見ても寂しい感じがする。
なんだか時間が止まっているかのような感覚。
前回来たときも、かなりテナントが減っていて、あらためて思い返せば、いまと極端な差はなかったかもしれない。
それでも、建て替えのために撤退するというのと、再開してもほとんどテナントが入ってこないというのは、同じテナントがいないという状況でも、受ける感覚というかイメージが全然違う。
入口には、無料送迎バスが止まっていた。
東急バスが受託して運行している専用のバスの本数もそれなりに確保してある。
平日のみの運行というところからしても、このテナントの数では”空気輸送”状態だろう。
9月に営業再開してから、まだそれほど時間が経ってない状況ではあるが、なかなか厳しそうだ。
ビルの建て替えが中止されたわけではなく延期という状況なので、またここで営業しようという感じもしないのかもしれない。
いずれにせよ、当面は営業することになりそうだから、また機会があれば様子を見に行こう。