[社会の窓]震災から学ぶということ
震災から学ぶとは、具体的にはどういうことだろうか。
“学ぶ”ということは、つまり、それを“生かす”ことだと思う。
もちろんそれに限らないこともあると思うが、生かせないとしたら無意味とは言わないけど、意味は半減してしまう気がする。
そう定義したうえで、震災から学ぶことはなんだろう?
まず思ったのは「津波が来るような場所には住んではいけない」ということだ。
身も蓋もない気もしたが、実際、何度も津波に見舞われている場所では、古くから碑などが造られ後世に伝えているではないか。
地震から学ぶのは…「起きたときを想定して準備をする」ということだ。
備えの大事さをあらためて実感する。
原発事故から学ぶのは…これはけっこう難しい。個人でできることは限られているからだ。
原発に反対することか?
それもちょっと違う気もする。
もっとも、適切な管理ができないのであれば、反対するべきなのだろうけど。
ただ、これらの“学び”は、些細なことに過ぎないとも思う。
本当に学ぶ最も重要なこと…それは、
「いつもと同じ日常が来るとは限らない」ということではないだろうか。
実際に被災した場所に行って、自分の身体で見聞きし体感することで、より、印象深い学習となるのだ。
今回の旅で、強く思ったのは、そういうことだった。

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