6619 婦人
スーパーで何気なく見かけた、この文字。
「婦人」
辞書によれば「成人した女性」を指す言葉なのだそうだ。
でも、スーパーなどで見かけると、この言葉の意味よりも、はるかに年齢層が上がってしまう気がするのはなぜだろう。
20代だって30代だって“婦人”と言っても意味に上では差し支えないはずだが、実際にこうした年齢層に“婦人”と呼ぶ人は皆無だろうし、スーパーでも対象にしているとは思えない。
スーパーにおいて、ターゲットとすべき“暗黙の年齢層”があるのだろうとは思う。
ちょっと調べてみると、この「婦人」という言葉を「女性」に置き換えようという動きは、ずいぶん前からあるようだ。
1)「婦人」は既婚の成人女性のイメージが強く、女性問題解決の視点から広く女子、未婚の女性を含め、女性としたほうがよい
2)婦人には男・女、男性・女性、男子・女子、亭主・女房、紳士・淑女等のような対語がない
3)漢字の由来から「婦」は「女」と「帚」(箒の象形)との会意文字であるとの解釈がある、
少しネガティブな意味合いが強い言葉のようで、「対語がない」という視点は興味深い。言われてみたらその通りだ。
婦人服に対して紳士服とは言うが、淑女服とは言わないのも興味深い。
いずれ、婦人という言葉は無くなっていくことになるのかもしれないが、スーパーのポップを見ていると、それは遅々として進んでいかないだろうなぁ…と思った。