5357 ベッドの”あれ”
クリーニング屋にコートを持っていった。
店は混雑していて、前に何人か並んでいた。
このクリーニング屋では、ときどきこんな感じになるので、とりあえずその列の後ろについて待っていた。
しかし、いつまで経っても前に進まない。
先頭が詰まってるようだ。
聞こえてきた会話によると、先頭の客が持ち込んだ洗濯物の量が多く、受付に時間が掛かっていたということと、さらに、どういった種類の受付をしたらいいのかわからないものが混じっていたためのだったようだ。
「これはいったい何ですか?」
こげ茶色のちょっと細長いただの布…のようにも見える。
「ベッドの上に乗ってる足元の方にある布というか…」
「あぁ、”あれ”ですね…」
僕も含め、その場にいる誰もが、”あれ”だと思ったはずだ。
名前もわからない”あれ”では、クリーニング屋はいくらで受け付けていいかわからないようだ。
結局、のちほど正しい金額が判明したら差額をあとから請求するということを条件に受け付けられることになった。
ということで、ベッドの上に乗っている帯状のあれ…の名前を調べてみたら、同じように疑問に思う人もいて…。
ベッドスロー(ベッドライナー)という名前ということはわかった。
この知識、あまり使う機会はなさそうだけど。