4569 躊躇いなく捨てることにした
先日、ある大切なモノが見つからなくなったことに気がついた。
なくしてはいけない…と分かっていたから、あえて目立たせる場所においてあったのだけど、気がついたときにはなかったのだ。
なくなってしまった理由はまったく分からない。
ただ、ひとつ言えるのは、自分の周囲にはあまりにも物があふれているという事実だった。
今回なくなってしまったモノの周囲も例外ではなかった。
目立たせたつもりが、実際にはモノに埋もれ、結局は、まったく目立ってなかったのだ。
今回の出来事は、僕にとっては、かなりショックだった。
いつ使うかどうか分からないものに囲まれて、大事なモノをなくしてしまうなんて…。
たくさんのものに囲まれていることの意味を考えてしまった。
大量の荷物で普段の生活が圧迫されていたわけで、僕はいったい何を守り続けていたのだろう…と自分に問いかけてしまった。
そこで出た答えは、明快だった。
「捨てる」
とにかく捨てることにした。
これまで、自分の中で「聖域」と思っていたところも、躊躇なく踏み込むことにした。
自宅はこの週末に着手するつもりで、まず職場の自分のロッカーを片付けた。
この業界は、流れが速いから、昔の資料なんて、思い出以外にほとんど意味はないのだけど、ついつい残してしまっていたし、同僚からもらった、おみやげなども、飾ることができずに、ロッカーにしまいっぱなしだった。
でも、今回は聖域は持たない。
明らかに合理的な理由がない限り、すべて捨てることにした。
それは趣味で買った、電車のおもちゃも例外はなく、飾らないのであれば、躊躇いなく…。
でも、この勢いをいつまで続けることができるか?というと、あまり自信がない。
最大の敵は「思い出」だ。
これから自宅の整理を始めることになるが、おそらくこれまで以上に困難な戦いになるだろう。
思い出との戦いには、例外なく「そこにあり続けることの意味」を問いかけ、捨てるときは「ありがとう」との思いを込めて、作業を進めるしかない。