4292 いいところまで来てるのに…
訪日外国人にとって、フリーのWiFi環境が少ないことは、以前から指摘されている。
そんななか、東京都交通局及び東京メトロが、訪日外国人が比較的多く利用すると想定した143 駅で、無料 Wi-Fi サービスを開始したというニュースがあった。
また、「Japan Connected-free Wi-Fi」というアプリを使うと、より簡単に接続できて、かつ、全国各地にあるフリーWIFIスポットでも、同様に利用できるというのでインストールしてみた。
自分が日本に訪れた外国人になったつもりで考えてみる。
アプリを起動して、メールアドレスと、性別と年代を入力するだけで登録完了。
この時点では、ネットの接続は必須だが、これはやむを得ないだろう。
例えば空港や観光案内所などで作業すればよい。これなら外国人でも抵抗なく設定できるだろう…。
で、実際に移動先などでどう使うか…引き続き、ヘルプを見てみると…
驚いた…。
Searchボタンにて、Wi-Fiスポットを探します。
え?
Wi-Fiスポットを探すのに、インターネット接続が必要じゃない? インターネットに接続したくてWi-Fiスポットを探してるのに…
インターネット接続しないと検索できないのか…
Service Provider (サービス提供事業者)のリストもあるが、商業施設とか空港といったカテゴリ別になっているものの、事業者が、何ページにもわたってずらりと並んでしまっている上に、絞り込みもできない。
NTT東日本やセブンイレブンといった全国的に展開しているWi-Fiスポットと、たった一カ所しかない仙台空港とか佐賀空港が同列に扱われているので、見づらくて仕方がない。
しかも詳細の場所は、インターネット接続して地図を表示するしかない。
うーん…
まず優先すべきは、対象となるフリーWIFIスポットをネットを使わずとも確認できる方法だと思う。
現在、WIFIスポットを示すステッカーは、当然ながら各社バラバラだ。
この「Japan Connected-free Wi-Fi」のプロジェクトに参画している事業者については、共通のステッカーを合わせて掲げることはできないだろうか?
通行の邪魔にならないような場所に、共通ステッカーを貼って、フリーWIFIスポットの存在をアピール。
そして、インターネット接続せずともオフラインで、その場所を検索できるアプリがあればいいと思うのだけど…。
もし、民間企業だけで限界があるのなら、国や自治体が主導して取り組んでもいいと思う。
試みはいいところまで来ているだけに、とてももったいない。
東京は、世界的に見て高い品質の鉄道が走っているのに、JR、東京メトロ、都営地下鉄と、運営も運賃もバラバラで、わかりにくいところとそっくりだ。