[社会の窓]森の中の天文台
昨日行ってきた国立天文台は、かつては現在の港区麻布にあったが、市街化が進んでしまったことから、1924年、都心から離れた郊外を選んで移転してきたのが、この地だった。
いまでも、鉄道路線からは離れてけっして交通の便は良いと言えない場所だけど、周辺は畑も多く、敷地内の多くの木々に囲まれた様子は、移転当時の雰囲気を残しているようだ。
見学できるのは、いずれも、すでに第一線を退いた大正時代に作られた施設だが、いずれも、建物自体が、とても魅力的だ。
なかでも、1921年に建設された第一赤道儀室は、国立天文台でもっとも古いとされる。
ほとんど装飾らしい装飾もなく、面白味に欠けるという点で、ある意味“堅い”が、どこか気になる建物だ。
周囲を木々に囲まれたコンパクトな感じがいいのか…。
どこで見たって同じ宇宙なのに、なんとなく、より強く、天体に思いを馳せられ、ロマンを感じてしまう。