3958 泰明小学校を見学
有楽町の数寄屋橋交差点のすぐ近くにある東京都中央区立泰明小学校は、関東大震災後の震災復興事業で建てられた校舎が現在も、そのまま小学校(一部は幼稚園)として使われている。
[map addr="東京都中央区銀座5-1-13"]
さまざまな特徴のある建物は、東京都選定歴史的建造物、経済産業省近代化産業遺産にも指定されている。
以前から、しっかり見てみたいと思っていたが、現役の小学校として使われている以上、なかなか近づくことができなかった。
しかし、今回、見学会が行われるという情報を得たので、平日にもかかわらず、会社を早退させてもらって、やってきたのだ。
集合場所は数寄屋橋公園。すでに多くの参加者が集まっていた。
事前の説明で、外観の撮影はOKだが、校舎内はNGとの指示。やむを得ない。

校庭へ。

1929年(昭和4年)に完成した建物は、鉄筋コンクリート造りの非常に堅牢。
通常は15cmで良いところを、22cmもの壁厚があり、第二次大戦時の東京大空襲でも校舎自体は耐えたという。
連続する半円アーチの窓、壁面の蔦など、とてもモダンな建物だ。

額縁を思わせる出入口とか、“ただの”庇ですら、縁をカットしてデザインを作っているところなど、見れば見るほど、細かな芸が光る…気がする。

副校長先生から挨拶があって、その際、今しか見られない景色ということで紹介してもらったのが、不二家の看板だった。
何気なく見えてるようだが、以前ここにあった旧モザイク銀座阪急(元の銀座東芝ビル)が取り壊されたために見えているのだという。そういえば、先週ビルが取り壊されたのを知ったばかりなので、ちょっとタイムリー。

ちょっとした撮影タイム…だったのに、ちょっとしたトラブル発生…。
どうしてもトイレに行きたくなってしまったのだ。そこでスタッフにお願いして、トイレを案内してもらう。
すぐにトイレから出てきたものの、撮影タイムは終了…なんという不覚!!
スタッフの皆さま…ご迷惑をおかけしました。
校舎へ入る。
小学校に幼稚園が併設されているせいなのか、全体的にこぢんまりとした感じだった。
図書館の壁には卒業生の名前と輝かしい業績が掲げられていたり、泰明小学校の資料室があったりと、学校の歴史や伝統を常に強く意識しているということが分かる。
また半円形になっている部分は、1階が体育館、2階が講堂という造りだった。多くの学校では、体育館と講堂は兼ねるものだが、ここでは贅沢に分けている。
3階建ての校舎だが、体育館と講堂のある分だけ2階建てとし、途中に会談を設けることで、それぞれの天井の高さを稼ぐという工夫が見られる。
校舎内の写真は禁止なのが、ちょっと残念。

無事、校舎内の見学を終え、ふたたび校庭へ。
ここでも解説の方の話を聞く。まだまだ聞きたいところだったが、終了予定時刻をすぎてしまったので、ほとんど話を打ち切るような感じで、終了。

見学時間は全体で1時間半もあったはずなのだが、なんだか慌ただしく、あっという間に終わってしまった感じ。
なので、いずれ機会があれば、外観からじっくり見学してみたいと思った。