6147 神保町ビル別館を見に行く
神保町にある「神保町ビル別館」が取り壊されるというニュースを聞いたのは、ちょっと前だったが、なかなか出掛ける機会もないので、忘れてしまっていた。
ふと思い出したときには、取り壊されてしまった後…ということがあるが、今回はどうだろう…と思いつつ行ってみたら、よかった。まだあった。
周囲の新しいビルはみんな高く、5階建のビルはとても小さく見える。
1929年(昭和4年)竣工されたこのビルは、この時代の建物によく見られるスクラッチタイルで覆われていている。
道路に沿ってアーチ状の窓が並ぶ。
3階には花台のようなものがあって、建物にちょっとした変化を生んでいる。
横から見ると、かなり細いが、そこにかつて出入口があったような痕跡が…かつてはここにもドアがあったようだ。
よく見れば、いたるところに、さまざまなデザインが施されていて、見どころが多い。
ビルの隣は空き地になっていて、おそらくこのビルが取り壊された後に一体開発されるのだろう。
その空き地から、このビルを見ると、何かのシルエットのように、スクラッチタイルが剥がされていて、興味をそそる。
9月から解体と言われていたが、10月の今になってもまだ取り壊しが始まっていないのは、単純に遅れているのか、何か別の理由でもあるのか…。