3830 さざえ堂と滝野川を歩く
西巣鴨にある大正大学に、今月“さざえ堂”ができたということで見学に行ってみることにした。
その前に、キャンパス内にある食堂に寄ってみた。
大正大学は建物の再構築を積極的に行っているみたいで、この食堂も新しい校舎に作られているし、このあと行く、さざえ堂もその関連で作られたのだろう。

巣鴨にあるということにちなんで鴨台(おうだい)と名付けられた食堂は、プリンスホテルが運営しているということで、一般的な学食とは雰囲気は大きく異なる。
8階という高さでも、意外と見晴らしがいい。池袋はもちろん、新宿や市ヶ谷にある防衛省なども見えた。都電荒川線は、マンションの隙間から、ちらりと見えた。

注文したのは、パンケーキセット。
見た雰囲気はいいのだけど、出てくるまでに時間が掛かった割には、なぜかパンケーキは冷たく、すごくぱさついた感じだった。
プリンスホテルの名前を出している以上、改善を要するように感じた。
接客や雰囲気が良いだけに、肝心の料理に違和感があるのは、とても残念だった。

鴨台食堂のエレベーターホールから、これから向かうさざえ堂の姿が見えた。
さざえ堂は、二重の螺旋構造が組み合わさってできている。だから、上りと下りがすれ違うことなく一巡することができる。
さざえ堂と言えば、会津若松にあるのが有名で、僕も一度上ったことがある。
このさざえ堂も会津のさざえ堂を参考にしたらしい。

先週正式にオープンしたということで、ものすごく混んでるのではないか?と心配したが、「入ってもいいの?」というくらい、誰もいなくて、逆に驚いた。あまり知られてないのかな?
残念ながら、堂内は撮影禁止なので、詳しく紹介できないのが残念だが、画家の千住博の絵や観音像が安置されていた。
この建物の特徴とはいえ、お年寄りが多い巣鴨界隈で、 階段でしか行けないのはちょっとつらそうだな…と思った。

大正大学は、以前から、南三陸地方の復興の支援を行っていて、その一環として置かれているらしいのが、この“オクトバス君”。
受験の縁起物ということもあるらしい。
これを“置くと”、受験に“パス”(合格)する=置くとパス=オクトパス
…なるほど。

このあたりは北区滝野川と呼ばれている地域だ。
裏道ばかりを歩いていたら、これぞ裏道…みたいな、極めた幅の狭い道に迷い込む。
もちろん公道で、ちゃんと地図にも載っている。
そこをしばらく歩いて行ったら…

銭湯の建物が見えた。

思い出した。
大ヒットした映画「テルマエロマエ」で、主人公が古代ローマからタイムスリップしてきた…というロケが行われたのがこの銭湯だったらしい。
この銭湯の前の道も狭いので、建物の正面全体の写真が撮れない。

ふたたび狭い道を歩き始める。
幅は1mくらいだろうか。横幅15cmのダミーを置くと狭さがよくわかる…かな?

この細い道は途中で折れ曲がり、そこに特徴的な質屋の入口があったり、今はなき、サクラカラーの看板。物陰に置かれているせいか、ものすごく新しく見える。

今日は得に歩くつもりはなかったが、図らずも、ちょっとした街歩きになった。