それ行け!! 珍バイク/ハンス・ケンプ
それ行け!! 珍バイク
ハンス・ケンプ
グラフィック社
一昨年の11月末、おそらく最初で最後の出張先となりそうな、ベトナム・ホーチミンに出掛けたとき、最も印象的だったのは、道路を占拠するバイクの量だった。

本書は、併走するバイク乗って撮影されたそうだ。
過積載…、定員オーバー…
もはや、曲芸とも言える運転技術もさることながら、よくここまでバイクに積み上げたなと感心する。
とにかく載せ方が、芸術的。
いずれも、“スーパーカブ”のようないたってふつうのバイクなのに。
載せるのは…
数え切れないくらいのアヒルやニワトリ、さまざまな野菜、タマゴ、解体したブタ、無数のタマネギ、バナナ、サラダ油、バイクのリムやゴムタイヤ、工業用部品、大量の生地、袋詰めされて大量に積み上げられた金魚、走る庭のような観葉植物、外観からはよく分からないモノ。
ときには、運転手1人に、さらに人間4人などなど…。
ありとあらゆるモノが運ばれている。
これらを見てみると、運ばれているモノは、すべて、ベトナムの人たちの生活を維持するためになくてはならないモノばかりだ。
つまり、バイクで運ばれているのは、彼らの生活そのものなのだ。
そして、それは、経済成長著しいベトナムの勢いそのもののような気がした。
で、写真集…縦横混在しているので、きちんと見るためには、本を横にしないといけないのは、ちょっと面倒だった。