3251 さよなら、ひらがな入力
会社でも節電にともなう、さまざまな対策が打ち出されている。
そのうちのひとつが在宅勤務。
そうなると、会社で使っているパソコンをどうするかが問題になる。
そこで、シンクライアントと呼ばれる仕組みを導入することになった。
これは、会社が用意したサーバー上に、各個人の仮想環境を作る。会社のパソコンからでも自宅のパソコンからでも、その仮想環境に接続することで、同じパソコンを操作できるようになる。
つまり、パソコンとインターネットさえあれば、仕事(デスクワーク)ができるようになるわけだ。
そこまではよかった。会社との往復に、重いノートPCを持って歩かなくてもよくなるのだから。
さっそく、いろいろと設定してみる。
新しいパソコンと同じだから、スピードも結構早く、快適・・・と思った直後、違和感を覚えた。
あれ・・・長音“ー”が入力できない
さらに“を”も入力できないし、“へ”に至っては、なぜか“ろ”と出てしまうことがわかった。
理由は、ひらがな入力。
僕は、キーボードに触れるようになってから、ずっとひらがな入力をし続けている。問題もあるが、メリットも多かった。
仮想環境のキーボードの設定だろうと思って、自分で調べたがよくわからない。
そこで、会社のサポートに問い合わせしてみた。
すると、すぐに回答が来た。
どうやらこれは、仕様上どうしようもない問題らしく、対処方法としては、辞書登録をして変換してくれ・・・とのこと。つまり、たとえば、“ろ”と入力したら“へ”と、変換してくれということだ。
これは無理だろう・・・
長音“ー”にしても、“を”や“へ”にしても、単独ではふつう変換することのない文字だから、これでは、いつもと同じような入力などできない。
回避方法を調べてみたのだけど、結局見つからず・・・
いよいよ厳しくなってきた。
四半世紀続けてきたひらがな入力。
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スマートフォンは、ローマ字入力しかできない場合が多く、WindowsMobile(W-Zero3)やiPhone、iPadなど、半ば強制的にローマ字入力をすることが多くなった。でも、それはあくまで、一時的で、入力する文章もごく短いものだったし、ブラインドタッチせずに済んでいたから、なんとかなった。
しかし、会社のパソコンは、そういうわけにはいかない。
仕事だし・・・。
今後、ひらがな入力を続けるにしても、いちいち入力の手間を掛けるくらいだったら、この際、ローマ字入力にしてもいいかもしれない・・・。
・・・ということで、今回の記事から、ローマ字で入力することにした。もちろん、会社でも同様にローマ字入力のみとしよう。
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それにしても・・・
ここまで打つのに、キーボードを見ないと入力できないから、かなり時間は掛かったし、キーボードを見てても入力は間違えるし、なにより、思考が妨げられている気がするのが一番の問題だ。
キーを探したり、誤入力で文字を消したりするたびに、自分の思考が一時停止させられているかのようだ。
まるで、パソコンやワープロを使い始めたときの頃に戻ったみたいなもどかさ・・・。気を緩めると、得体の知れない誤字が画面に並んでしまう。無意識にひらがな入力をしてしまうのだ。
けれど、これを克服していかないと、今後支障が多くなることは間違いない。
頑張らなきゃ。
さようなら、ひらがな入力。いままで、ありがとう。