3006 ヘルシンキ・スオメンリンナと街歩き
ヘルシンキの朝。
しっかり…ほどではないけど、多少寝られたのでよかった。
朝食のバイキング(ビュッフェ)を食べる。
パンとかチーズとかやたら充実しているのだけど、あまり口に合わないのが残念…パンは酸っぱいのが多いし、チーズはもともと食べられない。
腹ごしらえが済んだところで出発。
路面電車(トラム)で、ウスペンスキー教会というところに向かう。
その前に、2日間有効の“ツーリストチケット”を購入。デザインがシンプルでいい。
このチケット、ガイドブックなどには、最初の乗車時に読み取り機に差し込むと書かれていたのだけど、実際に差し込んでみてもなんの反応もない。困っていたら、他の乗客の人が「かざせばいい」というふうに教えてくれた。ICチップが内蔵されているみたいで、SuicaやPasmoと同じように使うのだった。
ウスペンスキー教会に向かったものの、降りる停留所が曖昧だったので、地図を見ながらモゾモゾしていたら、見知らぬ地元の?おじさんが親切に、自分の持っていたトラムの路線図をくれて、今どこを走っているということを説明してくれた。
前回もそうだったが、ヘルシンキの人たちはとても親切で、気さくに話しかけてくれる。
ウスペンスキー教会は、1868年に完成した北欧最大のロシア正教の教会だそうだ。
今日は昨晩の雨も上がって、とても天気がよく、澄んだ空気と相まって気持ちが引き締まる感じがした。
続いて、フェリーに乗って、スオメンリンナへ。
遠くに翌日夕方乗る予定のシリヤラインの同型船が見えた。
フェリーに乗り込む。ここからスオメンリンナまでは、わずか15分の船旅。
船から、たった1世帯しかないとても小さな島を発見。人は住んでいるようだったが、まるでおとぎの国か、ディズニーの世界のようだ。
あっという間に、スオメンリンナに到着。
スオメンリンナは、世界遺産にも登録された要塞の島。
いまでもあちこちに要塞や戦争の跡が残されている一方で、ヘルシンキ市民の憩いの場にもなっているという。
フェリーの発着場から歩くこと数分あまりで、ビジターセンターに到着。日本語のパンフレットもあって、トイレなどを済ましたら、散策開始。
どこにつながっているのかわからない穴や通路などがあって、ちょっと不気味。
島を歩いていくと、まるでプライベートビーチのような穏やかな砂浜があった。そこにあった、長靴を履いた鳥のオブジェ?はいったなんだろう?
“プライベートビーチ”のすぐ上には、朽ちることなくしっかりとした砲台が海に向かっていた。
“要塞”というだけあって、島のいたるところに戦いのためのトンネルや施設が点在している。
第二次世界大戦中に使用されたという、潜水艦ヴェシッコは、4ユーロで見学。
魚雷の発射口やエンジン、乗組員たちの居住区などが見学できる。内部はとても狭い。
狭いだけにあっという間に見学終了。4ユーロは高い気がするけど、60年以上も前の潜水艦がこうして見学できるようにするためには、それなりに維持にお金もかかるだろう…ということで、自分を納得させる。
ふたたび、ヘルシンキの街に戻ることにする。フェリーは頻繁に出航しているが、なぜか等間隔ではないため、ある程度、出航時刻を意識しておかないと、40分近く待たされることもある。
ヘルシンキ市街側のフェリー乗り場は、マーケット広場と呼ばれ、野菜や果物、お土産品などの屋台が並ぶ。
夏なのにやたらと毛皮を売る店も多かった。
ヘルシンキ交通局の看板の上で、カモメがくつろいでいた。ヘルシンキはスズメよりもカモメの方が目立つ。
目立つと言えば、サヤエンドウを大量に持って歩く人たちの姿。どうやら、これは生でそのまま食べるらしい。美味しいのかな?
屋台に並ぶ果物は、常識の範囲内だったら、勝手に試食してもいいみたい。せっかくなので、試しに購入。サヤエンドウは買うのは躊躇われるので、試食って感じでもらってみた。
割って食べてみると、当然ながら多少生っぽい感じはするが、意外や意外美味しかった。
マーケット広場の市場では食べ物屋もたくさん出ている。カレリアパイと、サーモンのスープを食べてみる。いずれも、フィンランドらしい食べ物。
マーケット広場の前は、トラムのちょっとしたジャンクションになっているが、ここから、エスプラナーディ通りを歩く。東京で言えば銀座通りみたいなところで、マリメッコやイッタラといった、フィンランドのブランド店が並ぶ。
銀座通りと違うのは、いたるところで、歩道を占有してオープンカフェができているところ。
しかも、日除けなし。
日本と比べて湿気が少ないけど、直射日光はそれなりに強いと思うのだけど…
屋台とは違ったいろいろなお店が並ぶが、やはり観光客も多いうこともあってか、フィンランドらしい、お土産にもいい感じの商品が並ぶ。aarikka(アーリッカ)のお店では、おばあちゃんのお人形? どこか和風を感じさせる。頭の丸いのは、万国共通?
ふたたびトラムに乗って、デザイン博物館に行く。
こちらも前回行くことのできなかった場所だ。乗り放題のチケットを買うと、初回に車内の機械で、アクティべーション(使用登録)をしさえすれば、有効期間(時間)内は、あとは機械に通すことすらしなくてもいい。
完全に利用者の良心に頼ったシステムとも言える。
フィンランドのデザインに関する歴史や工業製品などが展示されている。特徴的な椅子とか、Nokiaの携帯電話の歴史とか、もともとゴム製品を作っていたNokiaは、いまでも、Nokiaロゴの入った長靴などがあって、展示もされていた。
写真撮影が寛容な北欧にあって、ここの博物館は残念ながらNGだった。
アンティークや雑貨のお店の並ぶ通りを歩く。
髪のない男性の絵が描かれた皿があった。なんだろう?と思ってよく見ると、食材で表情や帽子を作れるようになっていた。これで好き嫌いが無くなるか…どうかは、わからないけど、面白い試みだなぁ…。
街を歩くと、またまたサヤエンドウを持った人たちを多く見かけた。
前回の北欧旅行でもよく見かけたが、バナナの皮が街のあちこちに落ちている。北欧の人はみなバナナ好きなのだ。
トラムで乗り合わせたおばちゃんが、イチゴがたくさんあるから「食べて」って言う。
「ヘルシンキは初めてか?」「ヘルシンキの街の印象はどうか?」みたいなことを聞いてくれたのだけど、うまく説明ができないのがとても残念。
いったんホテルに戻って、ふたたび夕食を食べに出掛けた。
行こうとしたレストランの目の前に、青空に映えるヘルシンキ大聖堂があった。もう20時近くにもなるのに、こんなに明るい。
Cold-smoked samon roe and potato pancake |
訪れたのは、SAVOTTA という、フィンランドの古い伝統料理を食べさせてくれるお店だ。
店に入ったとき、店員に何か聞かれたのだけど、言っている意味がわからず困ったが、店に通されたときになって「予約済みかどうか?」ということを聞いていたのだということがわかる。
メニューは英語表記されてたものの、イマイチわからず、結局コース料理を頼んだ。決め手はトナカイ(reindeer)の文字。
店員は、みんなやたらと陽気でひょうきんだ。メニューをなかなか決められない客には、自分も席にどっかりと座って、みんなの話し合いに応じていた。
Slow-bralsed reindeer foreloin, elk sausage, creamy braised root vegetables and cranberry sause |
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味も悪くなかったが、何が残念だったかといえば、料理の出てくるまでの時間が長すぎたということだった。全部で3品しかないのに、1時間半も掛かっているのだから。
しかも、時間も遅くなってくると、外は明るいけど、徐々に寒くなってくる。店員がブランケットを配ってくれるのはいいのだけど、だったら、もうちょっと早く料理を出して欲しいなぁ…なんて思った。
22時近くなのにまだこの明るさ。 |