1708 あうん
人の気持ちというものは、そう簡単に伝わるものではない。
![]() 秋の火災予防運動始まる 例によって本文とは関係ありません |
なかなか伝わらずに「何でわかってくれないんだろう…」とか「何度言ったらわかるんだろう…」なんてことは、しょっちゅうあることだと思う。
長年連れ添ってきた夫婦だって、そういった域に達するのは、実は意外と少ないんじゃないか…って勝手に思う。なんとなくだけど。わかったふりしている人も多いような気がする。
もちろん夫婦に限らず、あうんの呼吸で気持ちが伝えることのできる親友や、気のあった仲間なんている人たちはしあわせだなって思う。
あれ…、この、「あうんの呼吸」の、あうんってなんだろ? さっそく辞書で調べてみる。
あ‐うん【×阿×吽】
《梵語の音写。「阿」は口を開いて出す音声、「吽」は口を閉じて出す音声》
- 梵字の一二字母の、初めにある阿と終わりにある吽。密教では、この二字を万物の初めと終わりを象徴するものとし、菩提心と涅槃(ねはん)などに当てる。
- 仁王(におう)や狛犬(こまいぬ)などにみられる、口を開いた阿形(あぎよう)と、口を閉じた吽形(うんぎよう)の一対の姿。
- 吐く息と吸う息。呼吸。
- 相対・対比など相対する二つのものにいう語。
「あ」と言えば「うん」とわかることかと思ったが、そうじゃないのね。 梵語から来ているなんて、なかなか奥の深い言葉だったんだ…
言葉にしたってなかなか伝わらないのに、何も言わずに伝わるなんてことは、そう滅多にあるものではない。まぁ、あうんの呼吸とまではいかないまでも、自分の考えや思いが相手にきちんと伝わって、せめて誤解の生まれないようなコミュニケーションを取りたいな…なんて思う。