1707 これも事件では?

定点観察

  女子高校生が母親を毒殺しようとした事件が世間を震撼させているが、事件のあった現場は「伊豆の国市」というらしい。この市名にかなりのインパクトを持った人は少なくないのではないだろうか?

生まれる地名、消える地名 市町村合併で「地名」を殺すな
どちらもたまたま読んでた

 いわゆる平成の大合併で生まれた市だろう。でも「伊豆の国市」なんて言われても、伊豆にあるってことはわかるけど、伊豆のどこにあるのかさっぱりわからない。これじゃ地名として役に立たない気がするが、自分たちがそう決めたんなら、仕方がないけど。

 調べてみると、2005年4月に韮山町+伊豆長岡町+大仁町=「伊豆の国市」らしい。そしてそのすぐ隣には、伊豆の国市誕生の1年前に、修善寺町+中伊豆町+天城湯ヶ島町+土肥町=「伊豆市」なんてのも誕生している。これまた旧町名を聞かないと、どこだかわからない。たまたま借りてきた本によると、どうも早い者勝ちみたいなところがあって、もともとはどちらも「伊豆市」を名乗ろうとしていたという。だからといって“伊豆”にこだわりすぎて。地名なのに助詞の“の”まで付けちゃって、しかも、市なのに「国」っていったい…。

 もうこれもひとつの事件じゃないだろうか?

日本中で合併している感じ
日本中で合併している感じ

 これがまだ伊豆って付いているからいいようなものの、そうした地域名が全く付いてない市名などは、いったいどこなんだ?っていうところもある。有名なのが「さくら市」。元は栃木県喜連川町と氏家町が合併してできた名称なのだが、別にここは特別ここの付近の桜が有名というわけでもなく、単にイメージがいいという理由だけで付けられてしまった。投票によって付けられたって言ってもなぁ…こんな市名でいいのかな?って地元の人たちは思わないのだろうか?来年2月20日には、山梨県玉穂町+田富町+豊富町=「中央市」なんていうのも出てくる。そんなどこにあるのかわからない名前を付けてしまって、自分の街に愛着が持てるのかな?
 ちなみに、山梨県には、さきほどの伊豆と同じように紛らわしい市がいくつもできている。甲府市、甲斐市、甲州市が3つも並んでいるらしい。
 もう何がなんだかわからない!

 先週汐留の地下通路で「全国合併市町村夢フェスタ2005」なるイベントが開かれていた。合併を契機に街おこしをしようという意気込みはとてもよいけれど、やっぱり地名がどうしても気になって仕方がなかった。写真は、合併する市町村を赤く塗りつぶした地図。これを見るとわかるように、日本中が赤くなってる。知らない街がどんどん増えていくんだろうなぁ…

Posted by ろん