1678 オタクの市場規模

定点観察

 いわゆる「オタク」の購買力が無視できないほど大きくなってくれば、このような調査も必要になってくるのだろう。野村総合研究所がオタクのタイプは大きく5つに分類され、主要12分野の市場規模は、172万人、4110億円と発表した。

 この調査は去年も行われていてそのときは、「アニメ」「アイドル」「コミック」「ゲーム」「自作PC」の5分野がノミネートされたが、今回は、それらに「AV機器」「携帯型IT機器」「自動車」「旅行」「ファッション」「カメラ」「鉄道」(!)が加わっている。

 詳しくはこちらの内容を見ていただければと思うけれど、まず鉄道の人数も市場規模もかなり小さいということに驚いた。わずか2万人。市場規模40億円は、いずれも主要12分野で最低だ。最近鉄道ファン離れが叫ばれて久しいがこのままじゃ、ますます衰退してしまうな…なんて悲しい思いで数字を見てみた。で、もうちょっと細かく見てみることにする。

 金額が一番大きいのは、コミックの830億円。ついで旅行の810億円となっている。旅行のオタクってどんなのだかよくわからないけど…。そのあとに、芸能人、自動車と続く。芸能人関係はコンサートなんかももちろん、さまざまなグッズも売られているから、それなりの市場規模はあるだろうな。自動車だってそもそも所有するだけでもかなりの費用がかかるだろうから、これも納得だ。
 ふと、各分野で一人あたりにしたときの金額には、どんな傾向や差が見られるんだろう…ということが気になり、計算してみると、以下のような結果になった。

分野 人口 金額 一人あたり
1 自動車 14万人 540億円 385,714円
2 カメラ 5万人 180億円 360,000円
3 ファッション 4万人 130億円 325,000円
4 旅行 25万人 810億円 324,000円
5 コミック 35万人 830億円 237,143円
6 芸能人 28万人 610億円 217,857円
7 AV機器 6万人 120億円 200,000円
8 鉄道 2万人 40億円 200,000円
9 組立PC 19万人 360億円 189,474円
10 アニメーション 11万人 200億円 181,818円
11 ゲーム 16万人 210億円 131,250円
12 携帯型IT機器 7万人 80億円 114,286円

 すると最下位だった鉄道が8位に浮上。コミックは一人あたりに換算すると5位までランクダウンする結果となった。だから何だと言われても困るのだが、とりあえずこんなことがわかったということで…。

Posted by ろん