1474 汐留点描~旧新橋停車場
汐留といえば日本初の鉄道駅として知られている。
かつてここは新橋停車場だったが、その後、貨物駅ができたため、一般の人は入れない状態だった。そして汐留再開発にあたり発掘調査され、本物が存在した「場所」の上に当時の「外観」を忠実に再現した施設となっている。
明治維新以降日本を支えてきた鉄道の原点を、こうした形で守っていくという考え方はとてもすばらしく、汐留という場所のランドマークとしてもとても重要で貴重な存在だと思う。
しかし、周囲を高いビルに囲まれ、再現されたプラットホームの先も高層ビルで断ち切られてしまっている。ずいぶん肩身の狭い思いをしているように見える。もともとこのあたり一帯が駅だったのに「軒先貸して母屋を取られる」…なんて言葉があったかどうか知らないが、そんな感じになってしまった。できれば、プラットホームから先は、遊歩道のような感じにして、そのまま東海道線の方まで伸びているようになっていたらよかったのに…と思う。
一昨年(2003年)の4月にオープンしたこの施設ができると聞いて、完成が待ちきれず、工事中の現場の前をわざわざ歩いたにもかかわらず、実は、その後なぜか建物の中に入る機会がないまま、現在至っている。だから、まだ内部の見学をしていないのだ。いつでも来られると思うと、とたんに足が遠のいてしまうわけで、これまたありがち。
昨日も結局、前を通り過ぎただけ。中に入れるのはいつになるんだろう…