1459 言いたくても言えないこと
今日は松本へ出張。
新宿駅を2分ほど遅れて発車したスーパーあずさ11号は、通路側の座席のほとんどがあいているくらい、車内はすいていた。窓からの日差しが眩しい。今日の打ち合わせではどんなことが話題になるのか…などと、考えながら窓の外を見ていた。
中野駅を過ぎるくらいだっただろうか?自分の周りに突然、強烈な悪臭がたちこめた。
なんだろう?この臭いはどこから来るのか?一体何が起きたのか?
足の臭いだ。
まぁ、自分のだったらすぐわかる。でも、これは嗅いだことがない…おそるおそる後ろを振り返ってみた。すると、四十歳代くらいの男が前の座席の背もたれに、足を前に投げ出している。もちろん靴を脱いで…しばらく我慢していたが、だんだん気分が悪くなってきた。でも、まさか、
「臭いので靴を履いてください」
…なんて言えないし。雪の残る甲斐路~信濃路をこの臭いとともに過ごすのはあまりに酷だ。このときは八王子を過ぎ、結構混んできたので、席を移るのも面倒になっていた。なんとかならないだろうか…?
しばらくして、臭いの”濃度”が薄まってきたのを感じた。背もたれの隙間から、おそるおそる覗いてみると、きちんと靴を履いてくれているではないか!思いが通じたのかもしれない。
でも自分も気をつけなきゃ…臭いって自分のことは気付きにくいものだし…