1460 足湯

定点観察

 今日は松本へ出張だった。

 仕事を終え、そのまま帰ってもいいのだけれど、せっかくここまで来たので、どこか寄れそうなところはないかと検討した結果、上諏訪駅の足湯に行ってみることにした。
 かつて駅の中にある露天風呂として知られていたが、何年か前に足湯に改装されたとのこと。松本に行くたびに列車の中からも見えていたこともあって、一度行ってみたいと思っていたので、ちょうどいい。
 普通列車に乗り30分ほどで上諏訪駅に到着。 
 足湯は上諏訪駅の上りホームにあって、のれんがよく目立つ。でも足湯は薄暗いため、中の様子はあまりわからないようになっているようだ。中に入ると、五十歳代くらいの女性が足湯につかりながら携帯電話で話をしていた。文字通り足だけ浸かればいいので、とても気軽に入れる。携帯電話で話をしながら…なんていうこともできるわけだ。さっそく自分も入ってみる。自分の入った場所はちょうどいいお湯加減で、身体全体が暖まってきた。

 足湯に浸かりながらプラットホームを見ると、こちらが暗い分だけ逆に外がよく見える。ちょうどそのとき、特急列車が上諏訪駅に到着。乗客たちは列車の中から覗き込んでいる。
 さきほどの携帯電話の女性が足湯から出て行くと入れ替わるように、サラリーマン風の男性が2人2組、計4人が入ってきた。意外なほどお客さんの出入りがある。
 一本特急を遅らせても、足だけ温泉で暖まるというあまり日常ではできない体験をするのも悪くないと思った。

Posted by ろん