さわるな、危険!家庭のバイ菌学/ジャック・ブラウン 栗原 百代

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4105441019 さわるな、危険! 家庭のバイ菌学
ジャック・ブラウン 栗原 百代

新潮社 2004-02-18
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 ごく普通に日常生活を送る中で、いかにバイ菌に囲まれているかという事実を、これでもかと思い知らされる本。潔癖性気味の人には絶対に見せられないな…と思った。そもそも皮膚にはかなりの種類と数の微生物、菌が繁殖している…なんて知ったら、たとえその大部分が無害であるとわかってはいても、なんだか気持ち悪くなってくる。ただ現実を知ればそれによって対策もできるのだから、いいような悪いような…たとえば、サラダバーで二時間以上常温に放置されていたものは、バクテリアが増殖し始めるために、取り替えるべき…と言われても、自分ではどうしようもないこともあるし。知っているようで知らない菌(微生物)、バクテリア(細菌)、ウィルスのそれぞれの違いや、そもそも風邪やインフルエンザは、ウィルスの仕業によるものだから、気温と発病は無関係であるという話などは興味深い。
著者はアメリカ人で、翻訳本なのだが、とても読みやすい。また各章のおわりに、「まとめ」が書かれているので理解が深まる。まず(正しい)手洗いは大事で、いわゆるバイ菌に汚染されていそうなところには必要以上に接触しないこと、食べ物の保存状態をきちんと見極めることなど…いずれにしても、案外当たり前の基本的な行動が、バイ菌から身を守ることにつながるということのようだ。
(2005/2/1) 【★★★★☆】 -05/02/20更新