457 挨拶の力

定点観察

とある鉄道会社で、列車がすれ違う際に運転士同士が右手を挙げて挨拶をすることを禁止する社内通達が出たとのこと。電車の運転席の後ろで見ていると、たまに敬礼しているような光景を見たことがあれば、それである。ちなみにJRをはじめ多くの鉄道会社が最近までに禁止しているらしい。なぜなら、鉄道運転手にとっての右手は、ブレーキから手を離すのと同じ行為であり、危険だからと言うことなのだろう。習慣とはいえやってはいけない挨拶もあるわけだ。◆一方、学校や職場での挨拶は、当然ながらあった方がいい。タイミングが掴めないと、習慣で挨拶すること自体、挨拶の存在を忘れかけてくる。これは家庭でも同じだね。気を付けよう。◆挨拶は、基本的に当人の気分が良くなければなかなか難しい。朝遅刻ギリギリでやってきたり、帰りみんなよりも早く帰るときなどは、どこか後ろめたさがあるから、なおさら。まぁ、後ろめたさと挨拶は別として、これからは、ちょっと心がけてみよう。◆うちの部署の入り口のところに、ガムテープで印を付けておいた。ここが挨拶をするタイミングの場所ということで。身体が覚えるまでの目印である。◆ちょっと前の話になるが、自転車置き場にバイクが置かれていて、これ自体は悪いことじゃないんだけど、そのバイクが、文字通りかなりの幅を利かせていて、ただでさえ狭い自転車置き場をさらに狭くしていて、ちょっと迷惑な状態だった。そんなとき、初めてこのバイクの持ち主に会ったときに、「こんちには」とはっきりとした声で挨拶された。たったそれだけなんだけど、バイクへの不満がちょっとなくなったような気がした。もし無視して通り過ぎたのであれば、逆にこの不満が増幅するであろうことは想像に難くない。こんなところで挨拶の力を感じた思いがした。

Posted by ろん