7798 企画展「司馬江漢と亜欧堂田善 かっこいい油絵」

府中市美術館で開催中の「春の江戸絵画まつり 司馬江漢と亜欧堂田善 かっこいい油絵」を鑑賞。
このふたりは、江戸時代に油絵や銅版画を手がけた洋風画家で、どちらも以前より“おなじみ”の存在だ。
ただ、こうして、まとまって鑑賞するのは、亜欧堂田善は、2年前に千葉市美術館で鑑賞して以来、司馬江漢は初めてだ。
ただ、世の中では、あまり注目されてないようで、府中市美術館が、2001年に司馬江漢、2006年に亜欧堂田善の展覧会を開催したものの、あまり賑わうことがなかったという。
しかし、鑑賞する人たちから、彼らの作品に対して「かっこいい」「リアル!」といった声が聞かれるようになり、それこそが当時の洋風画の魅力ではないかと考え、あらためて企画されたのが今回だそうだ。
そもそも洋風画とは、江戸時代に西洋絵画の影響を受けて描かれたものだそう。
画材も多くは自作だったり、日本画のものが流用されていたり、見よう見まねではあるものの、洋画のテクニックが盛り込まれている。
だから洋風画には、日本画でも、まして洋画でもない、なんとも独特な雰囲気がある。
当時としては、画期的でまったく新しい技法だった。
この企画展を紹介するYouTube動画で解説されていたが、ここでいう“かっこいい”とは、少し時代を先取りした驚きを指すようだ。
たとえば、現在は当たり前になったCGが、映画“マトリックス”で感じた“かっこよさ”に通じるのではないかという話は、とてもわかりやすかった。
これまで日本で描かれてきた絵に、背景が描かれるだけで洋風画となるというところもおもしろい。
解説にあったが、たとえば、“ただの”《牡丹の絵》に、背景が描かれた瞬間《牡丹の咲く風景》に一変するというのだ。
いまとなっては、なんてことないところだけど、初めて知ったら見え方が一変するに違いない。
また、洋風画を“考案”したのが平賀源内と考えられているということも初めて知った。
平面の上に立体を表せるという不思議な画法を知った平賀源内と彼の発案で洋風画を描いていた小田野直武に出会ったことが、司馬江漢の洋風画を描くきっかけになったそうだ。