7557 貨幣博物館
日本銀行本店前にある貨幣博物館へ行ってきた。
特別展「新しい日本銀行券2024—匠の技とデザイン—」をやっているというチラシを見かけたのが、今回行くことになったきっかけだ。
まず、博物館の入口では、空港のような金属探知機での手荷物検査を受ける。
入口付近にあった時計をよく見ると、中心に日銀の行章があった。
階段を上がる。
写真撮影可能なのは展示室前のロビーのみだが、いろいろと記念写真撮影スポットが用意されていた。
多くの場合はフラッシュ禁止となるが、このコーナーだけはあえてフラッシュを使用して…という指示がある。
それにしたがって写真を撮ると…
展示室内は、ちびっ子たちが多く、おそらく夏休み最後の日曜日を楽しんでいるようだった。お金の歴史を振り返る機会なんて、そうそうないので、とても興味深く見学した。
日本においては、7世紀くらいからお金が出回り始めたそうで、古くからお金は人々の身近にあった。
鎌倉時代に銭貨が流通していたことを伝えるエピソードが紹介されていた。
《教導立志基 青砥藤綱》というもので、鎌倉幕府の御家人が川に落とした10文を拾うため、50文で松明を買って従者に探させるという話らしい。
貨幣が流通しているという史実はもとより、貨幣経済の意味なども理解されていたというところがとても興味深い。
時代はずっと下って、今年7月、20年ぶりの新紙幣が発行されるという、お金に関して大きなできごとがあったばかりだ。
しかし、発行開始直後に1000円を譲ってもらった以外、1度も新紙幣を使ったこともないし、見かけたこともない。
キャッシュレス時代となって、現金を使う機会は明らかに減っている。
1週間のうちに一度も現金を使わないことだってある。
そういう意味では、現金をに触れる機会がなくなるというのは、歴史上かなり特別な状況なのかもしれない。
そんな状況で、なぜ新紙幣が発行されたのだろう?
貨幣博物館は、そのあたりの疑問にもきちんと答えてくれた。
実は紙幣の発行枚数は年々増えているそうだ。
…となると、現金は、いったいどこに消えたのか…残念ながら、そのあたりの疑問はわからなかった。
常設展示を見学したあと、その新紙幣について解説した特別展「新しい日本銀行券2024—匠の技とデザイン」を見学。
こちらでは、新紙幣とともに、江戸時代でも行われていた偽造防止のためのさまざまな技術が紹介されていた。
前述の通り、新紙幣の実物を見る機会がないので、(ガラス越しではあるけれど)新紙幣に盛り込まれた最新技術を、初めて直接見ることができた。
全体を通じて、展示はかなりのボリュームで、ざっと観ていくだけでも時間が足りない感じだった。