6646 ”周回遅れ”の言葉に釣られる
このタイトルを見て「どういうこと?」と思いながら、Webニュースを読んだ。
どうやら、スマホで操作する車の鍵を使って、配達員がトランクや助手席を開けて荷物を配達する実証実験を行ったというニュースのようだ。
それがアメリカのAmazonでは、すでにこうした試みを行ったものの現在はやめていて、配達先のガレージの電動シャッターを配達員が操作して内側に荷物を置く方法が採られていることを「周回遅れ」と言ってるみたいだ。
要はアメリカのアマゾンが以前取り組んでいたことを日本でも始めたことをそう呼んだだけのようだが、これのどこが周回遅れなのだろう。
日本とアメリカではそもそも事情が違うのは当然なのに、それをまったく無視しているんじゃないかと思った。
実際記事の先を読むと、Amazonがやめたのは、自宅外の駐車場に停めてある車に配達するサービスであったことから、その車がある場所を探すためが大きかったためだそうで、日本で取り組もうとしているのは、配達場所となる車の位置が住所と一致していることが前提となっているから、やっぱり、仕組みが違うのだ。
それなら別に周回遅れでもないじゃないかと思うと、記事にはこうある。
配達場所と住所の一致は米Amazonが注力している「In-Garage Delivery」も同じことで、日本は“回り道”をせずに済んだとの見方もできる。
なんだ、むしろそっちが普通の考え方じゃないの?
タイトルの周回遅れに”?”がついているのは、あえて”周回遅れ”と書きつつ、実はそうでもないよと、あとの本文で逆のことを言う、”マッチポンプ”があることを暗に示しているのかもしれないが、単に”釣り”だったのだ。
もっとも、日本で行っている実証実験も、実験止まりで終わってしまうだろうな…とは思う。
配達員とはいえ、車の中を開けられるということの抵抗感、車の置き場にもよるが屋根のないところだったら、とても夏場は置いてもらう気にならないし、そもそも車庫に屋根のついているような場所があるのだったら、その陰にでも置いてもらうでいいんじゃないかとも思う。
利用者の手間や配達員荷も鍵を開けてもらう仕組みを用意するといった仕組みの開発と、実際にできることのバランスが悪すぎる気がする。