もし文豪たちがカップ焼きそばの作り方を書いたら/神田 桂一 菊池 良
内容は、タイトルそのまんま。
こういったジャンルをパスティーシュ(文体模写)というらしいが、文豪たちが、ただただひたすら、カップ焼きそばの作り方を書いていく。
「くだらねぇ〜」と思ってしまうが、実は「面白い」という評価の裏返し。
タイトルが「文豪たち」になっていたから、あまりそういった著者たちの本を読んでない僕には、あまり楽しめないかも…といえば、決してそうではなかった。
池上彰や稲川淳二のように、明らかに文豪ではない人たちをはじめ、「週刊プレイボーイ」とか「週刊文春」、「求人広告」、果ては「インスタグラム」とか、「迷惑メール」みたいな、もはや人でもない場合もあって、ジャンルは幅広い。
星新一ならエヌ氏が出てきたり、小林よしのりだったら「〜してよかですか」だったり、共通しているのは、いかにも「書きそう!」と思わせる雰囲気。
やはり、たくさんの本やメディアに触れているほど、楽しめるだろう。
それにしても、たった一つの焼きそばの作り方だけで、よくもここまで引っ張れるなぁ…とも感心してしまった。
そして、久しぶりに、カップ焼きそばが食べたくなった。