4197 百姓でもやるよ
「百姓でもやるよ」
このとき見ていたドラマに限らず、こういった台詞を言う人物像は、だいたい決まっている。
まず、仕事や人間関係に疲れている。
そして、置かれた状況から、一刻も早く逃げ出したい…こういった人物だ。
つまり、言い換えれば、日々の仕事や人に縛られず、のんびり暮らすイメージが、その台詞には込められている気がする。
「百姓でも」の、“でも”という表現から感じられるように、ここで使われる百姓というのは、決してポジティブではない。
むしろ、現実逃避先として使われている。
しかし…
百姓とは、そんな存在なのだろうか?
ちょっと考えれば、そんなに簡単な仕事ではないことくらいわかるのだけど、意外なほどドラマに登場する台詞だ。
しかし、ドラマにおいて、その人物が、百姓になることは皆無であり、結局、ただのベタな台詞に過ぎなかったというオチになる。
そんなベタな台詞に駆り出された百姓もいい迷惑だ。
まぁ、ドラマのセリフに目くじら立てるのもどうかと思うけど、どうしても気になって仕方がない。