4153 東京上空を飛び回ってみたところ…
iPhoneやiPadなどのアップル製品向けに、立体地図「Flyover」が公開されたという情報を見かけた。
特に予告もなく、どこか、ひっそり?こっそり公開された感はあるが、実際見てみると、これがすごい。
これまでも、ある程度決められた方向から見た立体地図はあったが、このFlyoverは、好きな高さや方向から眺めることができるのだ。
鳥やヘリコプターのように、東京上空を自由自在に飛び回れる。
まぁ、本来の“地図”とはちょっと違う方向への進化のような気もしたが、かつて、グーグル地図と比べてあまりにひどかった、アップル地図の魅力が、このFlyoverによって確実にアップするのだから、これは立派な成果だと思う。
まさに、地図コンテンツを提供するライバル同士、切磋琢磨したからこその結果のような気がする。
とにかく、おもしろくて、東京上空を、あちこち飛び回ってみた。
航空写真を元に作られているから、当然、街並みはものすごいリアル。
でも…
どこか違和感というか、不思議な感覚を覚えた。
最初何かわからなかったのだが、しばらくすると、この地図(Flyover)から、人間の存在感や動きがまったく感じられない…ということが、その理由のような気がしてきた。
人と特定できるものは見つからない(わずかに、人の痕跡ではないかと思える部分はあるが)
また、駐車中の車や、車庫などに留置されている電車はあったが、いずれも走行している状態でなかった。
時間が止まっているかのよう。
新宿のスタジオアルタに行ってみたが、街頭ビジョンは消えていた。目立つのはキムタクの表情だけだ。
あらためて、考えてみれば、これは、あくまで地図なのだから、別に人影などなくて当然なのだ。
でも、ここまでリアルになってくると、やはり、どこかに違和感が出てくる不思議。
この、いま感じていることは、ITが進歩していく過程における、仮想と現実の境界線が曖昧になっていく状態なのかも…と思った。
ちょっと仰々しいけど。