3964 “そこそこ撮れる”ということ
いまから1年半ほど前、デジカメで撮った写真に、糸くずのようなゴミのようなものが写り込む問題があった。修理はけっこう高いので、結局買い換えたことがあった。
しかし、これで問題解決…ということにはならなかった。
新しいからといって、自分の要求を満足するとは限らないということを思い知らされることになる。
もっとも困ったのは、新しいデジカメは、以前使っていたものと比べて、シャッターの反応が遅かったのだ。シャッターボタンを押してから、実際にシャッターが切れる(撮影される)まで、かなりのタイムラグがあった。
いくつかの例を挙げる。
先日、吾妻渓谷に行った帰りに撮った風景の一部。
これだけ見るとなんてことないが、実は、架線柱と葉の後ろに神社か寺が建っている。これを取りたかったのに、シャッターが押されたタイミングでは木が邪魔をして写っていないという状態だ。
泰明小学校の見学会で、フランスから贈られたというフランス門を撮ろうとしていたら・・・
シャッターを押しても、なかなか撮影されず(…といっても、1秒程度だろうけど)、そのうちに他の見学者が写り込んでしまったケース。
シャッターを押して撮影されるまでに他の乗客が写り込んでしまうケース。
こちらもこの前の土曜日、明治神宮を歩いたときのこと。、鳥居付近を撮影したとき・・・
撮影が済んだと思ってカメラを動かしたところ、実際には撮影は済んでおらず、カメラの移動中に撮影されたために、写真全体がぶれてしまった。
ずっと我慢し続けてきたのだけど、ここ最近、立て続けに、こうした失敗写真が増えたこともあり、上手く撮れないストレスを考えたら、修理に出した方がいいだろうと決断。
結局、もう1台買える値段とほぼ同じ費用を支払って、修理して、今日手元に戻ってきた。
せっかくなので試し撮りをしてみる。
現在は道路を横断する地下通路として機能してる状態だが、1件だけ飲み屋が営業していた。
あたりは薄暗く、写真撮影には向かないのは承知の上で試し撮り。
こういう状態では、どうしてもピントが合わかったり、ぶれる感じもあったが、僕にとって、もっとも大事なのは、撮りたいその瞬間に“そこそこ撮れる”ということだ。
そこそこ撮れれば、多少のブレは修正できる。
シャッターを押してからのタイムラグは、ふつう、それほど気にしないくらいの、ごくわずかな時間だけど、僕にとっては、すごく大事。
この慣れた感覚が戻ってきて、本当に良かった。