3575 日本と某国の対立を考える

社会・政治・事件

某国大統領が、日本と領有権を主張している島に上陸したことに端を発し、ついには、天皇陛下への謝罪要求と、これまでにない言動が、ニュースなどで大きく取り上げられている。

そもそも、某国と日本は、さまざまな問題で対立しているわけだが、こうしたニュースを見ていて、ふと思った。

実は、本音では、両国とも、問題を解決したくないのではないか?…ということだ。

某国は、日本を国民の気持ちを纏める“共通の敵”として有効に利用したいはずだ。

日本がこれ以上譲歩することがないことくらい、ちゃんと分かっている。

仮に日本が譲歩するとしても、経済面でのメリットが期待できるし、感情に訴えることで、際限なく引き出せる。謝罪に終わりはないのだ。

一方、日本も解決する気はあまりない。

というのも、解決することで得られるメリットがないからだ。

今回ほど激しくはないものの、これまで、ずっと対立してきても、大きな支障は無かった。

もし、日本側から解決しようとしても、最終的には経済面(=金銭面)での解決を求められるわけで、その支出額は半端ないだろう。

それで何が得られるだろうか? どんなに解決のための努力をしても、国民の支持が得られるわけがない。

それどころか、前述のように、某国は当然としてそれを受け取り、際限のない要求が続くことになるだろう。

本当に解決を望むのなら、これまでの歴史認識や補償問題のすべてを、合理的に判断していくしかない。

ここでいう合理的とは2つのことを指す。

1.事実判断を当事国ではなく複数の第三国に判断を委ねる
事実は1つだが、解釈は双方の国でまったく異なる。だから、そもそも一致することは絶対にあり得ない。そのために、当事国でない立場での判断が必要なのだ。
2.あらゆる問題をすべて定量的…つまり、数字で表現する
感情すらもすべて数値化すること。目に見えないことも判断に加えないと後々禍根を残す「人の気持ちや命を金銭に置き換えることなんでできない」と言ったら、即終了するくらいの気概が必要。

おそらく、こんなことはできるわけがない。

きっと双方に痛みを伴うからだ。それに、両国とも、今のままで困ってないのだから、なおさら、こんなムチャをするはずがないのだ。

だから、この問題は、某国側では大統領選挙まで引っ張り続けるものの、現職大統領は落選、その後逮捕と続き、日本は際限ない遺憾の意を表し続けつつも、具体的な行動に出ることはないだろう。

来年の今ごろは、「そういえば、けっこう騒ぎになってたね」…という程度になってることだろう。

Posted by ろん