3441 傘を忘れた
朝から、傘を忘れた。
電車から降りてすぐに気がついて、駅員に申し出た。駅員に、
「たったいま出発ばかりの電車に傘を忘れた」
と伝えると、
「どちら方面の電車でしたか?」
と聞いてきたので、
「日吉”方面”です」
と言った。
都営地下鉄三田線は、都心方向の行き先には、日吉駅、白金高輪駅の2カ所ある。
今日は、いつもだったら意識する電車の行き先を、チェックしていなかった。
駅員は、時刻表と照らし合わせて、日吉行きの電車と判断したようだった。
すると、駅員は、
「この時間だったら、車内の捜索ができないので、こちらの落とし物の窓口に聞いてください」
とパンフレットを渡された。さらに、
「この電車は、東急線に乗り入れていて、こちらからは連絡ができないので、場合によっては東急に聞いてもらえますか?」
と言う。
パンフレットには、都営線の連絡先と、東急も含む乗り入れ先各社の連絡先も載っていた。
日吉は東急目黒線なので、まぁ、確かに、それはわかるのだけど・・・。
いずれにしても、この場では、傘を取り戻すことはできなさそうなので、あきらめようと思ったが・・・
ふと気がついた。
朝の時間帯は、電車は数分程度は、ずれるから、時刻表だけでは行き先は判断できないはずだった。
であれば、いま乗ってきた電車は、東急線に乗り入れる前の、白金高輪止まりということもあり得る。
ふたたび、駅員のところに行って尋ねた。
「もしかすると、白金高輪駅行きだったかもしれないので、調べてもらえませんか?」
すると、
「白金高輪は、東京メトロの駅なので捜索はできないんですよ」
これまで何度も忘れ物をしてきた(!)ものの、必ず取り戻すことに成功している。
これは、一つの路線で完結していたからこそ、駅に依頼すれば、依頼した先でも確認してくれたわけで、今回のように、複数の鉄道にまたがっていてしまうと、解決は簡単ではないのだ。
あぁ・・・相互乗り入れの弊害。
電車から降りてすぐに気づいて、すぐに取り戻したかったら、駅員に言うのではなく、後から来た電車に乗って追いかけていくべきだったのだ。
今のところ、かさは見つかっていない・・・。