1855 旧岩崎邸庭園

定点観察

大江戸線上野御徒町駅(紛らわしい駅名だ)からは、歩いて10分ほど。入口の門は奥まっていてちょっと分かりにくい。

この洋館は、三菱財閥の創設者である岩崎家の手によって、明治29年(1896年)に建てられた。関東大震災、第二次大戦を経て、このような木造建築物が残っていることは、大変貴重なことで、国の重要文化財に指定されている。


この建物は、いわゆる“お雇い外国人”としてイギリスから招かれたジョサイア・コンドルによって設計された。彼は「鹿鳴館」(現存しない)や「ニコライ堂」などを設計、彼の門下生としてのちに「日本銀行本店」や「東京駅」などを設計することになる辰野金吾を育てるなど、日本の建築史に大きな足跡を残している。

庭園の敷地に入ったちょうどそのとき案内放送があって、ボランティアによるガイドツアーの存在を知る。せっかくなので、話を聞くことにした。やはり見どころを押さえた話をしてくれるので、時間に余裕があるのであれば、ぜひこうした企画には参加したい。

マンションで言えば4階建てに相当する高さがあるのに、2階建てで作られていて天井がとても高い。
2階の来客用の部屋は殿方向けとご婦人方とにわかれていて、特にご婦人向けのお部屋は、全体的にピンクでまとめられられ、ちょっと可愛らしい感じ。

また、バルコニーの床板は、この建物が造られてから一度も張り替えせず、そのまま使われているという。バルコニーからは芝生が敷き詰められた庭を一望できる。

殿方向けのお部屋
殿方向けのお部屋
ご婦人方向けのお部屋
ご婦人方向けのお部屋
バルコニー
バルコニー

洋館の隣には和館があってこちらは、外観こそ質素な感じがするが、使われている素材は最高級品ばかりで、この部屋(写真左)特に天井に使われている板は、一枚500万円以上するらしい。




 芝生の庭はとても気持ちよさそうだった。ボランティアの人に言わせると「手入れがされていないために雑草が生えている」と言っていたが、タンポポ程度であれば雑草という感じはあまりしない。

Posted by ろん