1752 偽装問題で思ったこと

定点観察

 ふと、いま話題?の、ヒューザーのウエブサイトを見てみた。まさにこの会社の姿勢が垣間見える内容になっている。タイトルが「姉歯建築設計事務所による構造計算書の偽造事件について」で、あくまでヒューザー側には何の落ち度もなく、むしろ被害者です…みたいな感じで始まっているのだもの。それ以降の内容もひどいものだ。この事件を国土交通省に申告した建築確認検査機関であるイーホームズに向けて、公開質問状という形で批判の矛先を向けている。

 もちろん、イーホームズが偽造を見抜けなかったこと自体、批判を免れることはできないと思う。だからといって、イーホームズとの質問と回答の応酬ばかりが更新されて、被害に遭われた方々への対応策、今後の方針といった建築主として最優先に取り組まなければならないことが、すっかりおろそかになっているのはどうだろう? こんな現実を目の当たりにすると、この会社の姿勢が見えてくる気がする。客観的に見ればなんだかちょっと変じゃないかって思うのだけど、ここの社員の人たちは、いまどういう気持ちなんだろう…。

 一方イーホームズのサイトは、ほぼ毎日のように更新されていて、その内容と合わせて姿勢は誠実に見える。

 国会の証人喚問も、なんだか意味があるんだかないんだかよく分からないまま終わってしまった。ヒューザー社長の証人喚問は「既に捜査が始まっている」として行わないなんて言っているうちに、ヒューザーから自民党に892万円の献金が支出されていることが判明。まぁそんなもんだよね。これじゃ、あまりにあからさますぎると言うことからか、1月に証人喚問を行うことで決まったらしい。これって最初から決まっていたシナリオで、時間稼ぎしてるんかなー。

 時間稼ぎと言えば、先日行われた家宅捜索も、この偽装問題が騒がれてから1ヶ月以上も経ってから始めるなんて…問題があるかもしれないから、家宅捜索して証拠を集めるんでしょう? こんなに時間が経ってしまったら、「どうぞ証拠隠滅しておいてください」っていう猶予期間にすら思えたのだけど…そんなもんなんだろうか? 

Posted by ろん