1704 またまたアンケートに注意

定点観察

今日の新橋駅
今日の新橋駅(本文と関係ありません)

 電車の中で何をしているかというアンケートの調査結果が発表されたというニュースを見かけた。

 男性は「寝る」「iモードサイトを見る」「中吊り広告を見る「携帯電話でメールをする」「一緒にいる人と会話」「携帯電話でゲーム」、女性は「寝る」「携帯電話でメールをする」「一緒にいる人と会話」「中吊り広告を見る」「iモードサイトを見る」「ガム・あめなどを食べる」という順になった。

 いつも思うのだけど、どうもこの手のアンケートの結果は、よほど注意深く行わない限り、あまり意味のない結果になることが多い。特に、いつも言っているのだが、このアンケートを誰に対して行われたのか?ということがとても問題なのだ。

 もう言いたいことはわかりますね?これは「iモードユーザーに対する調査」なのだ。だから、こんな答えになるのは当たり前だ。
 「iモードユーザーに対する調査」という前提で見れば、サイトを見たりメールをすることは当たり前のことなのだ。これでこれらの回答が下位に来るはずがない。下手すれば、このアンケート自体電車の中で回答しているのかもしれないのだから。

 まさかこの結果から「車窓を眺める人はいない」とか「読書が少ない」とか「意外と中吊り広告は読まれていない」…なんていう結論を出す人はいないと思うけど、たいていの場合、結果だけが一人歩きしてしまい、調査対象が曖昧にされたり、省略されてしまうことも少なくないから、妙な結論が導きされかねない。

 ちなみに、このアンケートで導き出せる結果は、

  •  「アンケートに答えやすいiモードユーザーは、携帯電話を持っていても、利用しないで意外とよく寝る」
  •  「アンケートに答えやすい女性のiモードユーザーは比較的電車の中でガムやあめを食べる」

…と言ったことくらいしかわからない。

 何度も言いますが、どうかアンケートの調査結果を見るときは、そういった調査結果の前提条件を見極めて欲しいと思う。

Posted by ろん