1545 またアンパンマン
「アンパンマンのマーチって、実は2番なんですよ」
同じ課のふ~さんからそんな話を聞い た。そして、知られていない1番は、かなりの感動もので彼女は涙したという(うそ) まずは、問題の歌詞を見てほしい。
そうだ嬉しいんだ生きる喜び たとえ胸の傷がいたんでも
何のため生まれて 何をして生きるのか
答えられないなんて そんなのは嫌だ!!
今を生きる事で 熱い心燃える
だから君は行くんだ ほほえんで
そうだ嬉しいんだ生きる喜び たとえ胸の傷がいたんでも
ああ、アンパンマン 優しい君は
いけ!みんなの夢守るため
うーん。
「何のために生まれて 何をして生きるのか?」
…すみません。僕は答えられません。
たとえ胸(=心?)が痛んだとしても、つらいことがあっても、生きること自体に喜びを感じ、嬉しいと思う… こんな心境になっている人は、なかなかいないだろう。むしろ「生きることだけ」でもつらいと思う人は、いくらでもいると思うけど。さらに3番へと続く。
時は早く過ぎる 光る星は消える
だから君は行くんだ ほほえんで
そうだ嬉しいんだ 生きる喜び
たとえどんな敵が相手でも
ああ、アンパンマン 優しい君は
いけ!みんなの夢守るため
時は早く過ぎて、光る星は消える…とは、諸行無常を表しているのだろうか?
3番でも、ふたたび、生きる喜びをあらためてかみしめる。深い、深すぎる。
それにしても、こんなに奥深い歌詞のうち、なぜ2番だけをテーマ曲として採用したのだろうか? 何か理由があったからこそ、結果的に1番と3番は封印されたに違いない。ちょっと理由を考えてみると、確かに2番を除くと、いずれも、少々子供たちに教えるには、レベルが高い内容が含まれていると言わざるを得ない。「胸の傷が痛む」とか「光る星が消える」といった例えは、幼い子供たちに理解させることは難しいだろう。そのために、「愛と勇気だけが友達」という部分は、若干難しいものの、相対的に説明しやすいという点から、テレビアニメの主題歌としては、2番のみ使われるようになったのではないか?
大人には、1番と3番をかみしめて欲しい。