1171 タイムカプセルとの決別

定点観察

会社にて。これまで自分の机の引き出しの中身を捨てる勇気がなかったのは、僕にとって引き出しが、いわば大事な「タイムカプセル」だったからかもしれない。昔から思い出を捨てられずに生きてきた。今日の夜は、少し時間があったのでかなり散らかった机を片づけてみた。捨てるものと残すものを分けていったが、ふと分けられたものを見ると、比較的記憶が鮮明な最近の資料は捨てられるくせに、大昔の資料は捨てられずに大事にとっておく傾向があることに気付いた。どちらにしても残しておいてもほとんど役に立つものではないのに…。そう思ったら、みんな思い切って捨てられそうな気がしてきた。座席の移動のたびにつらい思いをして箱詰めするのはもうごめんだし、これまで思い出とともに移動してきたが、結局は、思い出は僕になにももたらしてはくれなかったことに気づいたからだ。少し気が楽になった。(2004.4.2)

Posted by ろん