992 科学に弱い日本人

定点観察

日本人は科学という言葉にとても弱い民族のようだ。今週図書館で借りた本「ニュースの裏には科学がいっぱい」(文藝春秋、中野不二男著)では、そんな事例がたくさん載っていて、とても興味深い。1章の「ロケットのホメ殺し外圧」では、あまりに日本のマスコミが、日本の技術の優秀さを書きたて、それがアメリカに警戒されてしまったために、自主開発の道を断たれた次期支援戦闘機の例。実際には警戒されるほどの技術を持ち合わせていなかったのに、こういう結果を招いてしまったのだ。また、宇宙から帰ってきたばかりの日本人宇宙飛行士に、実験は成功したかどうか?なんて聞くのは、科学を知らない日本人だけだというエピソードも興味深い。実験なんて結果が出るのは、検証してみて初めてわかるわけで、その場でなんて何にもわからないはずなのだ。日本人宇宙飛行士の話題のときは、たいてい彼らの生い立ちばかりがクローズアップされ、何のための研究で宇宙に飛び出しているのかという具体的な説明は乏しいことが多い・・・まだ3分の1しか読んでないので、今日のところはこのへんで・・・

Posted by ろん