466 “使えない”公衆電話

定点観察

最近、公衆電話が次々と新しい機種に置き変わっている。従来の磁気カードではなくICカードを使うタイプだ。当然新しい公衆電話は磁気カードは使えず、新たにICカードを買わなければならない。偽造防止と言う意味ではたいへんな効果はあるだろうし、使う立場からしても新しい機種ならではの便利な機能が利用できる。しかし、従来の磁気カードをたくさん持っている者にしてみたら、使える公衆電話の台数が減るだけサービスダウンだ。加入電話(固定電話)の通話料に充てられるが、対象はあくまで通話料であり、基本料には充てられない。しかも、1枚ごとに手数料がかかる。また、未使用であっても従来の磁気カードから新しいICカードへの交換もしてくれない。◆僕の見ている限りでは、新しいICカード型公衆電話より、従来の磁気カード型公衆電話を利用している人の方が、圧倒的に多い。公衆電話が数台並んでいるところの多くが半数くらいを新型に置き換えているようだが、順番を並んでいるのはたいてい従来の磁気型の公衆電話だ。◆利用できる公衆電話が減れば、別にICカードを買ってくれるだろう。使われない磁気カードはそのまま使ってくれなければ、それはそのまま儲けになる・・・まさに、提供する側の論理。その額は、なんと約5000億円とも言われる。◆先日、よく使っていた公衆電話が、また1台置き換えられてしまい、また”使えない公衆電話”が増えてしまった。

Posted by ろん