7988 企画展「開館30周年記念 未来/追想」

千葉市美術館で開催中の「開館30周年記念 未来/追想 千葉市美術館と現代美術」展を鑑賞。
会期は明日までだが、今日に限り入館無料というタイミングを狙ってやってきた。
1995年に開館し、今年で30周年だそう。
千葉市美術館の現代美術コレクションから厳選した作品を紹介している。
前半は写真撮影不可だったので、詳しく記録はできなかったが、気になったことを書き留めておく。
ここでも、マルセル・デュシャンが登場してきた。
現代美術を語るうえで欠かすことのできない人物なのだということをあらためて認識する。
あと、1949年から1963年まで開催された「読売アンデパンダン展」も欠かせないイベントだったよう。
濱口富治《憤るもの》は、石、漆喰、そして土佐刃物を用いている作品だったが、1961年の第13開設売アンデパンダン展では、土佐別物を用いたとして撤去されたなんて解説もあった。

中盤の草間彌生の作品以降は、だいたい撮影可能となった。
彼女の作品は何度も見てきているが、いつ見ても、強烈な存在感を意識させられる。
単純といえば単純なのに、それを超越している…みたいな不思議な感じがする。
河口 龍夫《陸と海》1970年(昭和45年)は、広めの展示室の周囲をぐるりと囲むように並べられていた。
陸と海の境界となる砂浜に置かれた4枚の板。
満潮と干潮の影響を受け揺らぎ続けている。
なるほど、ここが陸と海の境目か!…言われてみれば…という視点。
解説にあったが「地球や宇宙における社大な時間の存在を強く感じさせる」という切り口も、ちょっと新鮮だった。

河原温《Todayシリーズ》は、ところどころの展覧会で目にする作品。
調べてみると、このシリーズは、3000点以上作られたそうだから、当然と言えば当然か。
ちょっと見慣れてしまいそうな気になってしまったが、描かれた日付を自分と重ね合わせてみたり、当時の時代を振り返ったりすると、眼の前の作品により深みがでてくる気がしてきた。

その奥で紹介されていた、河原温《百万年–未来》(1983)は、詳しい説明がなかったのだが、1984年から百万年後の1001983年までの年号が記されているそうだ。
100万年後という気の遠くなるような年が、実際に文字として書き起こされているというのも、不思議な感覚。
たとえ人類がいなくなったとしても、おそらくいずれやってくるわけで、そのころの世界はどんな感じなんだろう…と思いを馳せてみたりする。
そのすぐ隣には、須田悦弘《雑草》2012年(平成24年)という作品。

5階の常設展示室は「千葉市美術館コレクション選」となっていて、観覧料300円のところ、今日は無料だった。
吉田博《瀬戸内海集 帆船》1926年(大正15年)は、どこかで見たことがあるなと思って、振り返ってみたら、やはり東京国立博物館で鑑賞していた。
版画だけでなく、ほかにもさまざまな作品があって、多才ぶりがよく分かった。
企画展でも紹介されていた、須田悦弘の作品は、他の作品とのコラボ展示として紹介されていたが、これらは残念ながら撮影禁止だった。
そして最後の展示室に、たったひとつだけ、彼の作品を鑑賞できる場所が用意されていた。
その作品は靴を脱いで屈んで入らないと見られないようになっていて、作品である《芙蓉》と1対1で、”向き合う”ような不思議な体験をした。






