7073 企画展「吹きガラス 妙なるかたち、技の妙」
サントリー美術館で開催中の企画展「吹きガラス 妙なるかたち、技の妙」を鑑賞。
工芸において、ガラスほど、“とっつきにくい”素材はない気がする。
もちろん、どんな素材だって、簡単に扱えるものではないと思うが、ガラスを思い通りに加工しようとするときには、熔解炉で熔かされた直接触れられないた状態になっているのだ。
こんな素材は他にな気がする。
作り方なども併せて紹介してくれているので、つくり手の目線で鑑賞するというのは、ちょっと新鮮な感じがした。
今回は一部の作品で撮影可能となっていた。
シリアなどで作られた水注は作った感じが想像できる形だが、2000年近く前に作られたと思うと、すごい技術を持っていたんだな…と感心する。
熔解炉で熔かした熱いガラスを成形・加工することをホットワークというそうだが、これは10個のパーツを複数の職人が一気に作り上げた「船形水差」もすごい。
ヴェネチアで16世紀に発展したレース・ガラスの作り方の紹介があって、実作品と見比べてみるのだけど、よくここまでのものを作り上げられるものだと、本当にびっくりする。
出展されている現代作家の作品は、小林千紗、竹岡健輔の作品は企画展「アナザーワールド:不思議でリアルな世界」で鑑賞したし、藤掛幸智の作品はコレクション展「オノマトペで見つける、ガラスの不思議」で鑑賞していて、かなり重なっていたのは興味深かった。
今回の企画展のポスターなどで紹介されている、 藍色ちろりも撮影が可能だった。
独特な藍色が素晴らしい。