7840 展覧会「タピオ・ヴィルカラ 世界の果て」

ニュー新橋ビルのあとは、東京ステーションギャラリーへ。
フィンランドを代表するデザイナーのタピオ・ヴィルカラの回顧展を鑑賞。
彼の妻がルート・ブリュックで、彼女の回顧展も東京ステーションギャラリーで鑑賞したのを覚えている。
比較的最近だと思っていたら、6年前だった。
ガラスや磁器などのテーブルウェア、スプーンやナイフなどのカトラリー、照明器具などが紹介されていた。
どれも、とてもシンプルだ。
シンプルなデザインは、一瞬”単純”にも通じる感じがするが、それは”簡単”とは違うだろう。
余計なものを削ぎ落とさないと、決して生まれてこないものだ。
ところどころに、彼の言葉が掲げられていた。
すべての素材には不文律がある。
決して乱染に振る舞ってはならない。デザイナーの意図は、
素材と調和するものでなくてはならない。(1979年)
素材は可能性をもっている。そして自らの法則に従おうとする。
芸術家の使命は、それが目的地にたどり着けるように
導くことである。(1961年)
こうした言葉からは、素材の持っている力を最大限に引き出すことを常に意識していたことがわかる。
さまざまなデザインを手掛けていたようだ。
フィンランド航空の依頼デザインされた機内食用のメラミン製テーブルウェアは、取っ手部分が、飛行機の垂直尾翼をイメージしているそうで、気に入った。
このあたりは、依頼などがあればデザインするのはわかるが、なぜか斧とか折りたたみボートなどのデザインしていたみたいで、活躍の幅の広さに驚く。
切手や紙幣なども手掛けていたことも紹介されていた。

写真撮影は禁止されていたが、最後のコーナーだけはこちらで展示されていたのが、本展の名前の由来になった《ウルティマ・ツーレ》だった。
《ウルティマ・ツーレ》(Ultima Thule)は、ラテン語で「世界の果て」「極北の地」を意味する言葉だそう。
ラップランドの溶ける氷にインスパイアされたという。
