7728 企画展「武士の姿・武士の魂」

絵画に描かれる武士の姿や、武士ならではの嗜みなど、収蔵品を中心に紹介する企画展。
取り上げられているテーマの前半は「武士の姿と武具」、後半は「鷹図の世界」と大きく2つ。
「武士の姿と武具」では、刀剣や合戦図、弓道などが描かれた作品が紹介されていた。
なかでもおもしろかったのは、《虫太平記絵巻》という、ある種の太平記のパロディみたいな絵巻。
登場人物の頭に、なぜか、クモ、カマキリ、カタツムリなどの”虫”が乗っている。
しかもそれが妙にリアルだったり、何の”虫”を描いたのかわからないのもあったが、人の頭を差し替えるような擬人化しているわけではなく、描かれている内容自体は、至って真面目なところがいい。
どうせ載せられるのなら、ゲジゲジはイヤだなぁ…なんて思ってしまった。
今回の最大の”目玉”は、前田青邨《洞窟の頼朝》という作品だろう。
国の重要文化財にも指定されていて、東京国立近代美術館の企画展でも鑑賞したことがあった。
頼朝とその家来たち7人が追手を逃れれるため、山中の洞窟に身を潜めている場面なのだけど、頼朝が、なんとなく笑っているような表情なのが気になる。
解説によれば、青邨は「甲冑を写すのが楽しみであり、一種の道楽」と言ってたいたそう。
”甲冑マニア”だったのかもしれない。
だから頼朝の甲冑もかなりリアルに描き込まれているのだろう。
後半の「鷹図の世界」では、鷹や狩に関連した作品を紹介している。
中でも注目は、《鷹飼絵巻》で、公家による鷹の飼育の様子を絵巻にしたものだ。
鷹を必死で捕まえたり、餌をやったりする様子が細かく描かれているが、みんな公家なので、着物を着て作業をしている。
もうちょっと動きやすそうな格好をすればいいんじゃないかと思うのは、時代の違いだろうな。