7693 企画展「レオ・レオーニと仲間たち」

博物館・展覧会,芸術・デザイン

板橋区立美術館で開催中の企画展「レオ・レオーニと仲間たち」を鑑賞。

建物の外まで行列ができていたので、とんでもない混雑になっているのかと不安になったが、入口すぐで入場券を販売していただけだった。

相変わらず、支払い方法は現金のみだ。

板橋区立美術館へ
板橋区立美術館へ
相変わらず現金のみ…
相変わらず現金のみ…

レオ・レオーニは、1910年にシャガールの(ヴァイオリン弾き)が廊下に飾られるような裕福なユダヤ系家庭に生まれる。

父の仕事の都合で、オランダ、ベルギー、アメリカ、イタリアなどの国を転々として成長する。

ミラノでデザイナーとして働くが、差別的な人種法が交付された1939年、アメリカへ亡命する。

アメリカではグラフィックデザインや広告の世界で頭角を現し、1959年には絵本『あおくんときいろちゃん」を発表して以降は絵本作家としても知られるようになる。

「レオ・レオーニと仲間たち」展
「レオ・レオーニと仲間たち」展
就職した製菓会社での仕事
就職した製菓会社での仕事

ユダヤ系で迫害を受けたこともあってか、共産主義への傾倒や、政治風刺などもしていたようだ。

こうした背景も、作風に影響しているに違いない。

政治風刺
政治風刺
ニューヨークでの仕事
ニューヨークでの仕事
エリック・カールの来訪
エリック・カールの来訪

本展のタイトルにあるようにレオの“仲間たち”も詳しく紹介している。

なかでも、レオの作品に感動し、直接本人とコンタクトを取ったイラストレーター、エリック・カールの話は興味深かった。

その後レオから、カールに就職の斡旋や絵本を描くことを勧めるなど、彼の人生に大きな変化をもたらした。

レオがいなければ、カールの代表作となった「はらぺこあおむし」も生まれなかっただろう。

想像肖像
想像肖像

長方形のキャンバスに人物の上半身を描いた「想像肖像」と名づけられたシリーズは、実在の人物と想像上の人物が入り混じって描かれている。

なんとなく、ロバート秋山のクリエイターズ・ファイルを思い出してしまった。

また「平行植物」シリーズも、なかなか独特だ。

彼が生み出した、実際には存在しない架空の植物群を、まるで実在しているかのように、油彩画、精密な筆画、ブロンズ、彫刻などで表現している。

ブロンズは2台しか作ってないそうだが、そのうちの1台が、ここ板橋区立美術館にある。

平行植物
平行植物
貴重なブロンズ彫刻
貴重なブロンズ彫刻
絵本が紹介されている
絵本が紹介されている

最後は、絵本を紹介するコーナーで、周囲には絵本とそのあらすじなどが書かれ、展示室になかにある棚には実際の絵本が置かれて、自由に読むこともできるようになっていた。

個人的に何より嬉しいのは、絵本に多くのねずみのキャラクターが使われていること。

レオの絵本に初めてねずみが登場したのは、6作目の絵本『フレデリック」からだそう。

ねずみが主人公の絵本の2作目は「アレクサンダとぜんまいねずみ」で、人間にけむたがられるねずみのアレクサンダと、人間の子どもにかわいがられるおもちゃのねずみのウィリーとのお話。

お互いがお互いを羨ましがるという話だそうだが、これだけでも、なんだか示唆に富みそうだ。

「シオドアとものいうきのこ 〜えらくなりすぎたねずみのはなし」は、ちょっとだけ読んでみたが、いろいろ考えさせられる話。

「フレデリック」より
「フレデリック」より
「シオドアとものいうきのこ」より
「シオドアとものいうきのこ」より
特別に設けられた関連グッズ売り場も大賑わい。レオの絵本がずらりとならび、クリアファイルやキーホルダーなども。

”ミニイーゼル”がよさそうだったが、ブラインド(目隠し)商品で、何が出てくるかわからないというのがネックで買うのをやめた。

商売だから仕方ないけど、ちょっと残念。

絵本の販売
絵本の販売
ブラインド(目隠し)なのがなぁ…
ブラインド(目隠し)なのがなぁ…
おそらく、レオの索引は、無意識のうちに見たことがあったと思うが、作者と絵が一致してなかった気がする。主な作品名や作風などを覚えたので、今後はどこかでまた出会うことだろう。

Posted by ろん