7601 言っていることは正しいけど
スキンケア商品などを販売する「Dove(ダヴ)」が渋谷駅構内に掲示した広告が話題になっている。
実際にどんな感じの広告なのか、渋谷駅まで見に行ってみた。
なんだか、広告についての話題が続いてしまった。
朝の渋谷駅は、当然ながら通勤通学のラッシュ時間でかなり混雑している。
広告が見つかるかな…と少し心配したが杞憂だった。
あちこちに貼られていた。
カワイイとされる顔などの基準や名称などを挙げ、その一部に取り消し線とともに、ハッシュタグで「#カワイイに正解なんてない」と書かれている。
なるほど、そんなものは決して正しいものではないということを端的に表そうとしている…はずなのだけど、これがどうも評判が良くないらしい。
初めて聞いた言葉も多い。
「スペ110」「サイギャップ」なんて言葉も初耳だし、「人中」なんて意識したことすらないせいか、読み方すらわからなかった。

ただ渋谷駅を利用する人達は人達は気にも止めてないようではあったが、広告を気にしていた自分にとっては、知らない言葉や基準値の連続に、気になってあちこち見てしまった。
ニュースなどによれば、「カワイイの概念に捕らわれなくていいと後押しされる」というような肯定的な意見は少数で、「知らなくていい言葉を広めている」とか「わざわざ新しい基準を押し付けられている気がする」といった批判的な意見が多く見られたそう。

こうした“基準”は、無関係な立場から見たら、まったく気にも留めないことだが、特にコンプレックスを持っている人からしたら、かなり敏感に感応してしまうものなのかもしれない。
実際、おそらく広告のクライアントも、ここまで大きく、そしてネガティブな感じで話題になるとは思ってなかったはずだ。
これは、こうした言葉の持つ意味が、特に言葉や基準を気にする人たちにとっては、それほど深いものであったということをよく表してると思う。
それをコンプレックスというのだから、当然と言えば当然か。
最初は、これほど強い批判の対象になるほどのことだろうか…と思ってしまったが、さまざまな意見を見ていたら、いろいろ考えさせられた。
当事者か、当事者にかなり近くないと分からない感覚なのだろう。
実際、広告の掲げられた渋谷駅構内を歩いてみると、複雑な気分になるのも確かだ。
カワイイの基準を否定する広告が並ぶその正面には、おそらく”カワイイ基準”を満たしている女優が大きく映し出された広告が目立つと、どこか不条理な気もしてくる。
決して、誰が悪いとかいう話ではなく、理屈がうまく組み立てられないみたいな感覚だろうか。







